2017年07月16日

『砲術スタディ・ガイド』


本家サイトの今週の更新として、管理人が幹部候補生だった時の一般幹部候補生第1課程 (防大卒) 用の 『砲術スタディ・ガイド』 を 『現代戦講堂』 の 『資料展示室』 コーナーにて公開しました。

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ここで公開しますのは44年も前のものであり、かつ秘密文書などに指定されたものではなく、もちろん内容的にも秘密に関わるものは皆無です。

とはいっても、艦砲射撃や砲戦についてその基礎的な事項の全般を網羅しており、この方面に興味のある一般の方々にとっても良き入門用のものであると思います。

昨今は秘密漏洩事件などもあり、防衛省・海上自衛隊でも部内文書の取り扱いにつきましては大変にうるさくなってきまして、なかなかこういうものは公開されませんので、興味を持っていただけるのではないかと。

最近になって、海上自衛隊のOBでも “「三笠」 の12インチ主砲は発砲時に駐退・復座はしなかった (=そういう機構にはなっていなかった)” などとと言い出す者も現れる始末です。

そういうご時世ですので、“そんな基礎くらい鉄砲屋でなくても現役の時に習っただろう、恥ずかしい” ということで、これを機会に今回公開することに (^_^;

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2017年07月13日

大和ミュージアムの企画展 ・ 続


大和ミュージアムで現在開催中の 「大和」 の潜水調査結果の企画展について、その展示写真の解説に大きな誤りがあることはご紹介しました。

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( 指摘の当該写真 引用 : 「第25回企画展 ガイドブック」 (同館発行) 41頁 )

「友と待ち合わせ」:


これについて同館の学芸課にその指摘メールを送ったところ、次の返事が返ってきました。

(ここから ↓)
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お問い合わせの件について(大和ミュージアム学芸課)

お世話になっております。
このたびは、メールをどうもありがとうございました。
以下、回答させていただきます。

〔第一主砲塔バーベットについて〕
第一主砲塔バーベットという表記については、確かにご指摘のとおり、「円形支基の旋回歯轍」と存じますが、一般の方に見ていただくにあたり、該当表記では一見してわかりづらいことから、「第一主砲塔バーベット」と表記しております。

〔施条について〕
施条(しじょう)ついては、軍事用語ではなく、「物に筋目をつけること」(『広辞苑』)という一般的な意味で用いました。

当館では、一般の方にもわかりやすい説明を心掛けております。
ですが、堤様のような海軍関係の方には誤解を招くようですので、次回の変更の際に、表記を修正させていただきます。

1 第一主砲塔バーベット→第一主砲塔バーベットの内側
2 凹凸(施条)→凹凸  (施条を削除)

では、用件のみにて失礼致します。

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(ここまで ↑)

だそうです。

う〜ん、何か苦しい言い訳に過ぎないように感じるのは私だけでしょうか ・・・・ (^_^;

そもそも 「一般の方にもわかりやすい」 ために間違った説明をする というのは全く筋が通らない話かと。 私達よりも、逆に一般の人達の誤解を招くようなことの方がよほど問題でしょう。

バーベットではないのに、バーベットと言う

バーベットについて先の 「ガイドブック」 の6〜7頁の記述とその注釈にある

・・・・ 艦首部から第1主砲塔バーベット部(6)までの詳細な情報が・・・・

6 第1主砲塔の台座部分のこと

という理解なので、当該写真の説明も間違ったのではありませんか?

軍事のことを説明するのに “軍事用語ではなく広辞苑から一般的な意味で” 全く意味が異なる用語を使う

軍事用語として 「施条(せじょう)」 は明確に定義されており、他の意味で使うことはありませんしあり得ません。 それを意味の異なる用語を一般用語だからと言ってわざわざ使う? これでは私達にではなく、逆に一般の人に誤解を与えるでしょう。

何かおかしくありませんか、学芸課さん?

しかも次回変更するという修正表記も感心しません。 「バーベットの内側」 (に付いている) では誤解を生じますし、「凹凸」 や 「筋目」 が単なる抽象的な形状を表しているとは言ってもも、それだけでは肝心なその物が何なのかを全く表してはおりません。

“一般の人に判りやすい” にしても、もう少し 本来の意味を正しく呈した 表現の仕方があるのではないでしょうか。


それに、そもそも私は 誤りを指摘しただけ であって、別に学芸課に 問い合わせたわけではありません が ・・・・

軍事についてあまり知識のない普通の学芸員さん達というのは皆さんこういう感覚なんでしょうかねえ、他人事ながらちょっと心配になりますが (^_^;

posted by 桜と錨 at 17:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 砲術の話し

2017年07月12日

「筆の里工房」 と 「ゆるぎ観音」


家内とランチで訪れた 「ビストロ・シン」 は熊野にある展示館 「筆の里工房」 の中に併設されています。

この展示館、なかなか立派な建物です。

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裏庭には広い溜め池がありますが、こちら側から眺めると正面より優雅な姿です。

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( 館内から裏庭を レストランも窓側の眺めはこれです )

ここは一般財団法人 「筆の里振興事業団」 によって運営されており、これだけの建物と展示内容にもかかわらず、特別展の会場以外は入館無料です。

公式HP :

建物が大きいだけに館内の常設展示の各室はゆったりと取られており、それぞれのテーマ別のコーナーも 「筆」 についての様々な展示が工夫されています。

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一昔前まで農閑期の農家の人々の副業としても成り立っていたようで、地下フロアーには当時を模した民家まで再現されていますし、筆作りの工程の実演コーナーもあります。

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熊野は今でも筆作りが盛んで 「熊野筆」 として全国的に名が知れていることはご存じのとおりです。 私の娘達にも生まれてから最初に切った髪の毛で記念の筆を熊野の工房さんで作ってもらいました。

最近は化粧筆としてもかなりのニーズがあるようです。 確かにあのフワフワっという肌触りは適しているかも。

昔呉に出張したときに、ホテルの売店でこの化粧筆で猫の肉球の形をしたものを家内のお土産に買ったことがありますが、今日ここの売店で探してみましたがありませんでした。 あれ、面白いと思うのですが ・・・・ (^_^)

日本人ですから文化的にも昔から書筆や画筆とは関係が深いので、この筆を主題にした展示館としてはやはり熊野ならではといえるでしょう。

なかなか面白いところですが ・・・・ やはり時期的なものなのか平日だったからなのか、訪れたときには来観者は数名だけで、売店も含めたスタッフさん達の数の方が遙かに多かったです。

私達が入ったときは、「やっと二人連れがきてくれた」 とでも言いそうな笑顔でした (^_^)

それにやはり場所的にも地域的にも、この展示館だけを目当てに来るとするにはちょっと考えるところがあるでしょう。

ただ、これだけの施設と展示内容ですから、ちょっと寂しいと言う気もします。 もちろん、財団側としても、企画展やイベントの開催など様々なアイデアと工夫もされているようですが ・・・・ 週末や夏休みなどではそれなりに来観者があるのかも。


で、帰りがけに駐車場のところに案内板がありまして、近くに 「ゆるぎ観音」 というのがあると言うことで、ついでにちょっと寄ってみることに。

「筆の里工房」 の少し先から1車線の脇道に入りまして山の中を5分ほど。 途中で出会う車もなければ、割と広い駐車場に先客は皆無 (^_^;

駐車場から観音堂に上がる道の入り口に観音像がありますが、もちろんご本尊は観音堂に。 この左脇にある湧き水は、目の病に御利益があるのだとか。

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駐車場脇のアジサイはまだ満開でした。

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観音堂への狭い急な道を少し上ると、名前の由来である 「ゆるぎ岩」 が。 元々はこの岩を観音様として祀ったとも言われていますが ・・・・ ?

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そして更に急な道を上ったところに小さな観音堂があります。

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( 観音堂手前の登り道を見上げたところ (左) と見下ろしたところ (右) )

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中は8畳一間ほどの広さで、3方にはアルミサッシの引き戸が付いていますが、施錠などはされていません。 誰でも上がって参拝出来るようです。

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( でも最近は悪さをする韓国人などが全国で多発し後を絶ちませんので、残念ながらこのご時世、ちょっと不用心かとも (^_^; )

posted by 桜と錨 at 22:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 気ままに

お詫びランチへ


今日は家内も一日特に用事はありませんでしたので、一昨日の電飾コード接断のお詫びのためにランチへお誘いを (^_^;

お邪魔したのは、熊野町にある 「筆の里工房」 内にあるレストラン 「ビストロ・シン」 さんです。

ランチタイムと午後5時までのティータイムだけの営業。 ランチは割と有名だそうで広島などからも奥さん連が訪れるとのこと。 今日は平日だからなのか、季節柄なのか、先客は1組のみでした。

広めの室内にテーブルもゆったりと配置されており、また窓側の景色もなかなかです。

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メインが選べるランチメニューで、家内とそれぞれ好きなパスタをチョイスして、少しずつシェアを。

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私のロブスター・ソースがなかなかで、パンの追加をお願いしてこのソースをつけて食べたのはここだけの話です (^_^;

面白いのは、前菜もデザートも一人一人異なる内容だったこと。 でもなぜかどちらとも家内の方が量が多かったような ・・・・ まあ、お詫びランチですから。

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期待以上に美味しく、かつ雰囲気も良かったですね。 思わぬ新発見。 来月夏休みで孫娘が遊びに来たら 「筆の里工房」 の展示のお勉強も兼ねて遊びに来ても良いかも。


「筆の里工房」 についてはこの後別記事でご紹介します。

posted by 桜と錨 at 16:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 気ままに

2017年07月11日

あっちゃ〜、やっちゃった!


梅雨とはいえ我が家の方はあまり降りませんで、ここ数日ドンヨリとした曇り空が続いています。

で、放りっぱなしでジャングルと化した我が家の庭を少しは何とかしなければ、と思いまして (家内にお尻を叩かれて、の方が正しいですが)、取り敢えずボウボウになった草刈りから始めたところです。

そして昨夕はちょっと飽きてきましたので、庭木の剪定を。 と言ってもただバサバサ虎刈りにするだけなのですが ・・・・

ところが気を付けていたつもりが、古木に架けてある家内お気に入りの電飾ライトのコードを高枝切り鋏でスパッとやってしまいました。 それも3カ所も。

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もちろん例によって家内に烈火のごとく “だから気を付けてと言ったじゃない、△×!?●※ ・・・・・” と (^_^;

今日はホームセンターへ行って絶縁用のビニテープを買ってきまして、早速工作開始。 う〜ん、プラモデルなら得意なんですが ・・・・

見かけは悪いですが、防水のために何重にもガッチリと。

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先ほど無事点灯を確認しました。 まあ、これで勘弁してくださいな、奥様 m(_ _)m

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でもあと残り2カ所。 今度はもっと細いやつです。 これは明日にしましょう (^_^)


posted by 桜と錨 at 20:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 気ままに

2017年07月10日

発射門数と命中率 ・ 続 2


前回説明しましたように、現実には毎回毎回の射撃で命中率は変わってきます。

例え同一の発砲諸元で射撃をしようとも、様々な要因による誤差のため1弾ごと弾道が微妙に異なってくる、即ち散布するからです。

このため、砲弾を目標に命中させるのは極めて難しいことになります。 これについては本家サイトに簡単に纏めてありますのでご参照ください。

「射撃理論解説 超入門編」 :

これは1門で撃とうと多数門で一斉に撃とうとも同じことです。

そして、なぜそうなるのか、その原因は何なのか、の詳細については、次のところで解説しております。

「射弾の散布」 :

この個々の弾道の異なり方はそれ程極端には大きくありませんので、明治期の砲戦距離のように5〜6千m以内でしたら、各砲ごとの砲側直接照準射撃でも照準さえ正しければ何とかなる程度です。 しかしながらこれが1万mを超え、2万とか3万mになりますと、そうはいきません。

したがって、1門ずつでそれぞれの砲弾が目標に命中することを期待するのではなく、複数門を同一の射撃計算値に基づいて発砲し、その弾着の散布の中から命中弾が出ることを期待することになります。

そのためにはまず発射する複数門について、照準と測距、測的 (彼我の運動の解析) 及び射撃計算を1つにする必要があります。 これが方位盤であり、測距儀、測的盤、射撃盤で、それぞれが発達して一つの射撃指揮装置となっていきます。

これに基づく射撃計算の理論については本家サイトの次のところで解説しておりますが、これはあくまで砲弾を目標に命中させるために元となる基本の弾道計算とも言えます。

「射撃理論 初級編」 :

即ち、複数門による射撃はこれに基づいて行われるわけですが、上で申し上げたように現実の各種の微少な誤差により、この値からずれる、即ち散布を生じます。

1門の連続弾でも、複数門の斉射でも、砲弾は絶対に1点には弾着しないからです。


とすると、次に必要となるのはこの散布の仕方を把握することになります。 これが 散布界 です。

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そして艦砲射撃においては、その散布界の中心、即ち 射心 を目標位置の中心 標心 と一致させるように修正 して、散布界の中に目標を包み込むようにする ( 夾叉 と言います) ことにより、その中から命中弾が出ることを期待する しかありません。

もちろん目標たる敵艦は点ではなく、幅、長さ、高さがありますので、射撃訓練においてはそれに応じた 「有効帯」 「有効幅」 の中に入った弾着数をもって命中率を算定することになります。


実際には毎回毎回の射撃のみならず、1回の射撃でも毎斉射毎斉射で散布界の大きさや散布の状況は異なりますので、同一艦あるいは同砲種での射撃データにより 平均散布界 を求めることから始まります。

米海軍や英・独海軍においてはその艦あるいは砲種としての性能データとしては、せいぜいがこの平均散布界の算出止まりであり、後は実際に撃ったその場で射心の位置を弾着観測により求めて、これにより射弾の修正を行うことでした。

したがって米・英・独海軍の艦砲射撃における 「射法」 はこれが基礎です。

しかしながら平均散布界とはいっても、当然ながらその散布界の中に斉射弾が均等に弾着するわけではありません。

例えば次の図は散布界は全て同じですが、それぞれその中の斉射弾の散布の仕方は異なります。

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そこで旧海軍ではこれを更に進めて 公算、即ち統計と確率の応用による方法 による 公誤 (公算誤差) を採り入れ、その一つとして散布界の中でどの様に斉射弾が弾着するのかを数値で表すことにしました。 これが 戦闘公誤 、即ち 平均散布界の中で射心から射弾の半数が弾着する範囲 を示す方法です。

詳しくは次の記事を参照してください。

「戦闘公誤」 :

この戦闘公誤によって艦に装備されている同一砲種 (主砲、副砲など) の性能と砲機調整などの状況を把握すると共に、これを基準として適正な射法を構築したのです。

もちろん、各艦、艦型、同一砲種搭載艦などについて、平均散布界、戦闘公誤を出し、これらから門数による関連性をも求めており、これらも全て射法の中で考慮されています。

そしてこの公算による射撃データの分析の中で重要なものの一つが 初弾偏倚公誤 です。 これは照準、測距、測的を始めとして、ありとあらゆる誤差の結果として、最初の斉射弾の射心が実際の弾着時の標心からどれだけずれる (=初弾偏倚量) 可能性があるかを過去のデータから公誤で求めたものです。

この初弾偏倚公誤の値によって、具体的などの射法を適用するかの重要な判断基準の一つになります。

初照尺とそれによる初弾偏倚公誤については、旧海軍の実際を次のところで解説しております。

「初照尺の精度」 :

これによって試射の要領が決められることになりますが、この 「試射」 「本射」 についてはこの後で。

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前 : 「発射門数と命中率 ・ 続」

次 : 「発射門数と命中率 ・ 続 3」

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2017年07月09日

小論 「加藤友三郎と海軍兵学校」


昨年発足した 「加藤友三郎元帥研究会」 に私も賛同人の一人として加えていただいているところです。

そして同会では最近は時局研究会を開いたり、また facebook の他にHPも開設し、少しずつですが動き始めております。

同会HP : https://katotomosaburo.jimdo.com/
同会facebookページ : https://www.facebook.com/tomosaburo.kato/

私も折角ですからこれを機会に青年将校時代の “鉄砲屋” 友三郎について少し纏めてみたいと思っているところです。

この時代の友三郎については、彼の伝記などでもほとんど触れられたことがありませんので、私の旧海軍の砲術研究の中の明治期に関するものを利用して行くことで考えています。

そこでその本題にかかる前には、やはり友三郎の兵学校 (当初は兵学寮) 入校から海軍少尉に任官して兵学校砲術教授心得になるまでを押さえておくことが必要ですので、この度手始めとしてちょっと纏めてみました。 題して、

「(加藤友三郎と海軍 その1) 加藤友三郎と海軍兵学校」

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A4で僅か10ページのものですが、それでも今まで語られたことのない内容も含んでおります。 というより、これまで兵学校時代の友三郎について書かれたことがありませんので。

一応大先輩の平間洋一氏や、加藤健太郎氏、そして会を主催される大之木小兵衛氏にも既に目を通していただきましたが、概ね好意的な評価をいただいております (^_^)

つきましては、いずれはこれも何らかの形で公表したいと思っておりますが、まだ研究会では会誌を出すところまでいっておりませんし、「水交」 や 「東郷」 などと言ったところとは今のところお付き合いがありませんので ・・・・ ちょっと思案中です (^_^;

そして次の本命の 「友三郎と砲術」 はちょっと長くなりそうですので、完成はいつになりますか。

ただ明治初期から日清戦争のころまでの旧海軍の砲術については黛氏の著作や 「海軍砲術史」 (同刊行会編) でもほとんど触れられておりませんので、その意味においては珍しい内容になるかと思っています。

posted by 桜と錨 at 22:26| Comment(4) | TrackBack(0) | 海軍のこと

2017年07月08日

友と待ち合わせ


昨日のことになりますが、昔からお付き合いのある友が大和ミュージアムの図面調査で週末にかけて来呉するということで待ち合わせを。

家内と一緒にちょっと早めに家を出まして、お気に入りのコーヒーショップで時間調整。

ここのコーヒーは今のところ呉で一番と思っていますので、いつも安心して楽しめます。

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で、広島空港から直接バスでJR呉駅まで来られましたので、取り敢えずは軽く昼食を摂ってから一緒に大和ミュージアムで開催中の 「大和」 の潜水調査結果についての企画展へ。

私はここの友の会会員ですのでいつでも入館できますが、こういう企画展の時には招待券を何枚か送ってくれます。 これを使わなければ勿体ないということで (^_^;

ご存じの通り、今回の企画展は昨年5月に呉市が実施した潜水調査の結果を順次公開して行くものの一つで、新たに主砲塔測距儀や150糎探照燈などの写真が展示されています。

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( 企画展公式パンフレットより )


なのですが ・・・・ う〜ん、一般来観者には目新しく、かつ珍しいところもあり、いわゆる “客寄せ” としてはそれなりの効果があるのかもしれませんが ・・・・

おそらくこの企画展も大和ミュージアムの運営の外部委託を受けている大阪の 「トータルメディア」 さんが手がけているのでしょう、いつもどおり手堅く、確かに一般来観者向けとしては良く出来ていると言えるでしょう。

しかしながら公開された内容そのものとしては、ちょっと知識のある人達にとって “えっ、潜水調査から1年以上も経ってまだこんな段階なの?” と思われるのではないでしょうか。

奇しくも昨年は同じくシブヤン海に沈む 「武蔵」 が発見されて、その時の潜水調査のすばらしい映像がポール・アレン氏のチームによって撮影されました。

そしてこれを分析したものがNHKを初めとする様々なメディアで数多く公開されています。 しかも映像は非常に鮮明かつ当を得たカメラ・アングルが盛り沢山でした。

それに比べるこちらの 「大和」 の企画展の方はちょっと時期的にも内容的にも見劣りがすると言われても仕方ないような ・・・・

それに、水深1千mを超えるところに沈む 「武蔵」 と350m程度の 「大和」 では海流や海水の濁りなどの条件が違うでしょうが、それにしても ・・・・ 現場で 「大和」 に知識のある人が細かく撮影を指導していればと思わずにはいられないところが。

それともそういうポイントはもちろん撮ってあるので、これからも “チョットずつ小出しに” していくという方針なのでしょうか ・・・・ ?


ついでですので、今回の企画展での 大きな誤りの一つ を。

展示されている中の写真の説明の一つに 第1主砲塔バーベットの施条 とあり、あたかもこれがバーベットに取り付けられているものであるかのような記述 になっています。

下図のとおりバーベット (厚鋼板) は装甲板で砲塔の砲室より下の旋回部を囲むようにしたもので、これの内側には付属物は何も装着されていません。 砲塔旋回用の 「歯轍」 (一般用語では 「歯弧」 ) はバーベットの内側から離れた位置にある 「円形支基」 の内側に取り付けられており、バーベットとは何の関係もありません。

つまり、言い換えれば当該写真は 主砲塔のバーベットではない ということです。

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( 管理人保有の教科書複製より )

しかも 施条 というのは砲身内に刻まれた ライフル のことですから、この砲塔旋回用の 歯轍 (歯弧) とは全くの別物 の名称です。

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( 「海軍辞典」 より )

さらにご丁寧にもこれに しじょう とふりがなが振られていますが、海軍では せじょう と読みます。 まさか 「施錠」 を 「しじょう」 と言う人はいないと思いますが、それと同じです。

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( 海軍省 「海軍用語 砲術の部」 より )

潜水調査の前回の成果展示でも 「右舷」 「左舷」 をわざわざ 「うげん」 「さげん」 とふりがなが振られていましたので、学芸課にその誤りを伝えたところです。

これでは砲塔の構造について理解していないのではと言われても仕方ないでしょうし、ましてや用語やそのふりがなに至っては “そんな基礎的なことさえ知らない人がやってるの?” と言われかねず、こんなことで潜水調査の成果全体そのものの鼎の軽重を問われることにもなりかねません。

もう少し事前の慎重なダブルチェックが必要かと、大和ミュージアムさん (^_^;

さて、我が友は今日は目的の史料が見つかるといいですが。

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2017年07月06日

発射門数と命中率 ・ 続


まずは極々初歩的なことから。

「命中率」 というのは発射弾数に対する命中弾数の割合です。 この定義は変わりようがありません。 命中率の “概念” も何も入る余地はありません。

そして発射門数と命中率の関係は、先にも書きましたとおり、何の前提条件もなく ただただ単純な問題として 採り上げるならば、ある命中率の砲種について、門数が1門であろうと2門であろうと、あるいは100門であろうと 命中率は変わらない ことはお判りいただけるかと。

つまり、門数が増えると 「発射弾数」 が増え、それに比例して 「命中弾数」 が増えるだけのことで 「命中率」 が変わる訳ではありません。

例えば、命中率5%とされる砲なら、1門で100発撃って5発の命中弾、100門なら10000発撃って500発の命中弾、いずれも命中率5%です。

某所での質問の発端となったという架空の例え話の

大和一隻とアイオワ級二隻が戦闘すればどちらが有利か、

その中の回答に、アイオワ級側の門数が大和の二倍だからといって、命中する確率も二倍にはならず、云々

などに対しては本来この回答で十分です。

ただし、です。

発射門数が変わると目標に対する 単位時間当たりの命中弾数、つまり 命中速度 が変わります。 これはまた射撃時間が変わっても変わります。

( 命中速度は艦砲射撃においては重要な要素の一つですが、先の某所の中では出てこなかったものの一つです。)

上の例では100発を5分間で発射するなら、1門での命中速度は1発/分ですが、100門の命中速度は100発/分です。

また、1門で100発を5分間で発射したものを2分半で発射するなら (発射速度を倍にするなら)、命中速度は1発/分から倍の2発/分になります。

この理屈は、まさに 太平洋戦争後半に米海軍が採用した砲戦術 です。 日本海軍に対して命中率の低さを、発射門数 (隻数) の多さと発射速度の高さを利用したもので、「命中速度」 を極度に発揮しようというものです。

もちろんこれには大量の “無駄弾” が伴うことは言うまでもありません。 命中率は度外視なのですから。 優れた砲塔動力と物量 (砲弾、艦艇数) を誇る米海軍だからこそ採用できた戦術ですが、裏返せば “止むに止まれず” という発想でもあります。

これに対して、持たざる国の日本海軍では、貧弱な科学・工業力と平時における訓練からしてそのような贅沢な発想は生まれるわけもなく、また命中速度の重要性は理解しつつも “やりたくとも出来なかった” と言うのが実情です。

ここまでは、難しい数式や理論などは必要ありませんので初心者の方々でも十分にご理解いただけると思います。


さて、ここからです。 もう一歩話を進めると、ここでテーマとなっている 「命中率」 という問題です。

上のようにごく単純化した話ならともかく、現実にはどの砲種であれ常に一定の 「命中率」 が得られるということはあり得ないことです。

特に艦載砲の場合には、その砲固有の性能 (特に射表上の 「単砲公誤」 と言われるもの、米海軍では 「平均散布界」 )に加え、艦艇の砲装・艤装・砲齢、気象海象、薬温・薬質、射撃の方法・整備の良否等々、その時その時の状態、状況、条件などによって同一の砲でも命中率は変わってきます。

早い話が、撃つ度に命中率は変わってくる、ということです。

ではその一定しない命中率というものを艦砲射撃においてどのように解決していくかというと、それが 射法 になります。

もちろん、この射法の基礎になるのが射撃関係員の日頃からの綿密な砲機調整であり、教育訓練であることは申し上げるまでもありません。

これについての詳細はこの後で。

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前 : 「発射門数と命中率」

次 : 「発射門数と命中率 ・ 続 2」

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生しらす丼


今日は市内に出て市役所へ。 何の用事かというと、どうも市民税の計算額が腑に落ちないので確認をしにです。

行ってびっくりというか、窓口で確認して4〜5万円多すぎることに担当者も初めて気がついて、その旨教えてくれました。

不動産売買がありましたので、税務署で確定申告をしたにもかかわらずその時にも、そして市民税算定の市役所にしても、それぞれの担当者がすぐに気がつくはずのものがチェックされておりませんでした。 当該事項についてはもちろん別にデータに記録されているにもかかわらず、です。

もしそのままにしていたら ・・・・ でも、こういうことまで一市民が一々確認しなければならないんですかねえ。 足りないときは1円でも督促が来るんですが。

既に第1期分は支払い済みですので、第2期以降の分を再計算し直したもので改めて納付書を作って発行してくれるとのこと。


で、折角市内まで出ましたので、最近出来たというお店へ。 生シラスがウリのところで、その名も海鮮炭焼酒場 「し〜らす」 さん。

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夕方からのメニューは色々あるようですが、昼の部は基本的にこの生シラス丼のみです。

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6月中でしたらオープン記念で半額だったのですが、なにしろ外に行列ができる程でしたので、今日改めて。

桶にご飯、そして升一杯の生シラスです。 ご飯の上にお匙でシラスをかけながら食べますが、海産物は大好きな私でも流石にこれだけの量のシラスは食べきれません。 一生懸命がんばっても1/3程は残してしまいました。

いくら生シラス盛り放題が謳い文句だとは言え、若い人達でもちょっとこれは多すぎるのでは ・・・・ ご飯は少なめですので、後半はひたすら生シラスだけを食べているような (^_^;

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