今回の旅行は、さる企業グループが中国企業との事業連繋の為に訪問したもので、私はこれに同行させていただいたものです。
したがって、中2日は昼間は会議や現場視察などがあり、また夕方からは初日を含めた3日とも懇親会 (夕食と飲み会) の連続で、当然ながら単独での観光など自由時間はほとんど無し。
とはいえ、参加企業の方々の希望もあり、僅かな時間ではありますが旅順の203高地見学と大連市内でのお土産買いの時間はなんとか確保できましたので、これを中心に皆さんにご紹介をしたいと思います。
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まず始めは大連への往復について
参加企業の方々の都合で、出発と帰国は中部国際空港 (セントレア) と福岡空港利用の2グループに分かれて。 したがって、私は往復とも前者のグループと一緒に行動しました。
セントレア ←→ 大連は 「中国南方航空」 の直行便が毎日1往復出ています。 今回はこれを利用することに。
CZ619便 : 大連 08時05分 (現地時間) 発 → セントレア 11時15分着
CZ620便 : セントレア 12時15分発 → 大連 13時45分 (現地時間) 着
その他にセントレアからはソウルや上海経由の便も結構ありますが、所要時間が直行便の約2時間半に対して、倍以上の5〜7時間となります。
しかし、直行便の航空機はエアバスA319型 (乗客124人) いや 〜 久々に小さなジェット旅客機に乗りました、しかもこれで国際線ですから (^_^)
( 左:往路便、セントレアにて 右:復路便、大連空港にて )
行きは月曜日でしたので、週末を日本で過ごしたらしい (多分) 中国人や商用の日本人の乗客などで一杯でしたが、帰りは木曜日だったためか60%程度の乗客率。
客室乗務員は、エコノミー・クラスは2人で全てをやっていました。 ビジネス・クラスにもあと2人ほどいたのでしょうが、通常のサービスはともかく、何かあった時はこれで大丈夫なのかとちょっと心配。
客室乗務員のサービス態度は、可もなく不可もなくというところ。 欲を言えばもう少し笑顔があれば ・・・・
この中国南方航空で面白かったのは、空港カウンターでのチェックイン受付は出発の1時間半前から30分前までの1時間で、チェックイン締切に続いて直ちに搭乗開始となります。
そして、予定出発時刻前であっても乗客が揃ったならば航空機は早々にゲートを離れて出発してしまうことです。 行きの便では、何と15分も早くセントレアのゲートを離れました。
したがって、いつものつもりでコーヒーを飲んだり土産物屋の散策などをして、出発10分前頃までに搭乗口に行けばいいやなどと思っているとちょっと焦ることになります。 出発予定時刻より遥かに早い時間に 「〇〇様 ・・・・ 」 の呼び出しのアナウンスが空港中に響きますので。
座席は往復とも窓側を確保できたものの、両方とも飛行中はず〜っと下は一面の雲で何も見えず。 ソウル上空なども通過するはずなのに残念。
(左:往路の外の様子 右:復路の外の様子)
機内では往復の便とも食事のサービスがあります。 メインがチキンかビーフかの二者択一ですが、それ以外の内容は全く同じ、しかも往復とも同じメニューでした。
( まさに “空弁” そのもの )
私は、行きはチキン、帰りはビーフを選択しましたが、味はエコノミーとしてはまあまあかと。 ただ、時間が時間ですから飲み物は流石にビールは遠慮してコーヒーを貰いましたが、完璧なインスタントでした (^_^;
大連空港はご存じの通り正式には 「大連周水子国際空港」 と言います。 この空港は現在連載中の高橋定氏の回想録 『飛翔雲』 にも出てきましたとおり、元々は満州航空会社の定期便が細々と使っていたところを、昭和12年より旧海軍が使い始めたものですが、現在では当時を偲ばせるものは全くありません。
( 現在の大連周水子国際空港 Google Earth より )
ただ、国際空港とは言っても空港そのものの規模は小さく、しかも回りはすぐ側まで宅地が押し寄せていますのでこれ、将来的にはこれ以上の拡張の余地はありません。 (既に近傍に新空港建設のプランが公表されていますが、まだ着工されていないようです。)
またターミナルビルも小さなものが1つで、しかも国内線用と国際線用とで2つに分けて使っているため、非常に手狭となっています。
( 国際線出発便の待合室 )
このためか、往路便で大連空港に到着した時はゲートに直接着きませんで、ターミナル横の駐機場で雨の中を屋根の無いタラップを降りてバスまで歩かされた上、預けた荷物もこれまた屋根の無いコンベレーターと運搬車に乗せられて受け取った時にはずぶ濡れに。
日本のどんなローカル空港でも、もう少しマシかと。 ただし、大連市の中心部まで車で約20分ですので、非常に便利と言えば便利です。
また、ここは軍民共用空港で、衛星写真などでは少し前まではミグなどがズラリと並んでいましたが、現在では軍用はほとんどが旅順の北に新しくできた飛行場に移ったようです。
中国南方航空で面白いというか変わっていることのもう一つは、パイロットや客室乗務員なども乗客と一緒に降りてしまうこと。 特に大連空港では、乗客のバスがまだタラップ下を離れない内に、パイロットは専用のマイクロバスに乗ってサッサと行ってしまいました。
空港に着いてしまえば、後は乗客のことは知ったことではない、と言うことなのでしょう。 日本人の感覚からすると、ちょっとね 〜、です。
(続く)