2013年10月01日

米海兵隊の運用法 (11)

海兵遠征旅団 MEB

これまでお話しした ARG 及びそれに搭載する MEU は、常時即応展開を目指すものですから、1個 ARG だけで単独の作戦行動が可能です。 特に最近の ESG としての運用はその特性を強く打ち出しています。

しかしそれ以上の兵力が必要となるとそうもいきません。 そして更なる兵力投入の備えが無ければ、折角の軍事力行使の価値が低くなってしまいます。

その備えがあるからこそ危機拡大の抑止力にもなるわけですし、1個 ARG / MEU 投入が無駄にならず、有効に機能し得ると言えます。

そこで米海軍・海兵隊がその次の段階として用意しているのが海兵遠征旅団 MEB (Marine Expeditionary Brigade) です。

USAmphib_Ops_28_s.jpg

上はその MEB の標準構成の一例を示すもので、ここでは海兵隊員約17000名、海軍軍人約850名の合計約18000名となりますが、もちろんこれはその時の情勢・状況により変わってくることは言うまでもありません。

MEB は I 〜 III MEF に1個ずつが編成されていますが、常設は司令部のみで、それ以外は必要に応じて管理編成部隊から指定されます。

MEB_prepo_06_s.jpg

とは言っても、出動命令が出たならば6時間で編成を完結し、目的地への移動を開始しなければなりません。

したがって、如何に “必要に応じて” とは言いながらも、常日頃からのその即応態勢の維持に大変な努力が払われていることはお判りいただけるでしょう。 またそれだけに、常設司令部の役割は極めて大きいと言えます。

この MEB は、更に大規模な紛争が生起して MEF 全部が出動するような事態になった場合には、現地での受け入れ及び作戦準備のための先遣隊として機能するようになっています。

この先遣部隊として使われる場合には、この MEB を基準に MEF 司令部の一部が加わった海兵遠征軍先遣部隊 MEF FWD (Foward) となります。
(この項続く)

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前 : 「その10 ARG / MEU の限界と制約」

次 : 「その12 海上事前配備船隊 MPSRON」

posted by 桜と錨 at 21:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 現代戦のこと
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