2012年11月25日

大空への追想 (41)

著 : 日辻常雄 (兵64期)

第3章 艦隊勤務の巻 (昭和15年12月〜16年4月) (承前)

    第1話 搭載艦物語 (承前)

        その1 水上機の配備

 太平洋戦争開始前、昭和15年頃の海軍水上機 (飛行艇を除く) は、現在のように岩国のみに飛行艇部隊がある海上自衛隊とは異なり、大兵力を持っていた。

 もちろん陸上機が主体ではあったが、水上機隊の勢力は約1千機にも及んでいたのである。 大別すると、基地航空隊、艦隊水上機隊、教育部隊となる。

(1) 鎮守府麾下の水上機航空隊 (約3百機)
   大湊、横須賀、霞ケ浦、館山、舞鶴、串本、父島、呉、佐伯、佐世保、鎮海、等

(2) 艦隊 (搭載艦) 水上機隊   ( ) 内隻数
   戦艦 (13)、巡洋艦 (33)、潜水艦 (40)、水上機母艦 (10)、その他 (11)
   水上機母艦を除くこれらの艦船には、いずれも水偵1〜4機を搭載していた。
   (約4百機)

(原注) : 水上機母艦
      若宮、能登呂、神威、千代田、千歳、
      瑞穂、日進、神川丸、香久丸、衣笠丸

 作戦機のみで約7百機に達している。 これら水上機の任務は、内地航空隊は実力養成、索敵、艦隊機は、二座水偵が弾着観測、測的、近距離索敵、三座水偵が、遠距離索敵であった。

 潜水艦は伊号 (大型) 級に小型水偵1機を搭載しており、特殊任務の特大型 (四百号級) には水上爆撃機 「晴嵐」 が3機あて搭載された。

 陸上機は基地航空隊と空母 (艦載機) の二本建てであり、兵力は大きいが、艦隊搭載水上機も決して劣勢ではなかった。

 任務を大別すれば、陸上 (艦載) 機は攻撃が主であり、水上機は索敵が主である。

 海軍搭乗員の教育も、飛行学生課程から水上、陸上に二分されており、両者間のパイロットの交流は偵察員を除いてはほとんどなかったのである。
(続く)

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