2012年06月29日

大空への追想 (序)

連載の開始にあたって

 これから連載を始めます 『大空への追想』 は、海軍兵学校第64期 (昭和12年3月23日卒) の故 日辻常雄氏の回想録です。

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 この回想録は、かつて私が初任幹部の時代に海上自衛隊の部内誌に連載されたものですが、その後昭和56年に改めて1冊に纏めて印刷・製本の上、部内誌別冊として限定配布されました。

 そして、『最後の飛行艇』 と題して、昭和58年に 「太平洋戦争ノンフィクション」 シリーズの一つとして今日の話題社から、続いて平成6年には 「新戦史シリーズ」 の一つとして朝日ソノラマから出版されました。

 ただし、一般刊行物として出版されるに当たり、元の第5章〜第7章がカットされて、第1章〜第4章のみが収録されたことなっていますが、その第1章〜第4章にしても大幅に変更・修正がなされています。

 元々が海上自衛隊の後輩に書き残すことを意図した内容のものですから、商業出版物とするにあたりある程度は致し方ないものとは思いますが、元の内容・様相とは大きく変わってしまっています。 『最後の飛行艇』 というタイトルも、私からすれば本回想録の実態を表していないと思います。

 しかも、残念ながら市販の両シリーズにしても現在では既に絶版になっており、古書で入手するしかありません。

 その一方では、元々の回想録が連載された当時の部内誌はもちろん、後に1冊となって配布されたものも海自部内にはもうほとんど残っていないと思います。 (目の前の勤務に直接関係しない文書類が長く保存されるような組織ではありませんので。)

 だからこそそれが時々古書店に並び、それを入手された方々のサイトやブログの記事などにもなっているわけです。

 私も定年退官した今、この 『大空への追想』 と題された素晴らしくかつ貴重な回想録が、現役の若い海上自衛官のみならず、ましてや一般の方々の目に触れず、このまま消え去ってしまうのは如何にも惜しい、勿体ない、そう思わずにはいられません。

 それはこれからの連載をお読みいただければ充分にお判りいただけるでしょう。

 ただし、ご遺族のことなどについての詳しいことは存じ上げませんので、私のこのブログでの掲載に当たり著作権についての許諾は得ておりません。 また海自の発行元にも版権や編纂権上の確認もしておりません。

 したがって、正式にはそれらのことを無視したものであることを承知の上で掲載いたします。 それは上に記したとおりの意志からであり、かつこの貴重な回想録は日本人としての宝だと思うからです。

 このブログにご来訪の皆様も、是非じっくりお読みになり、この回想録の素晴らしさを味わって下さい。

 もちろん、正当な権利を有する方からの要求があった場合には直ちに削除することは言うまでもありません。 これが前提での掲載であることを予めお断りしておきます。

 なお、ブログ掲載にあたり、読みやすくするために段落などを細かく区切りました。 もしこれによって本来の著者の文意が変わってしまったとしたら、それは私の責任であり、ご容赦をお願いいたします。

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