今回ご紹介するのは、その著書 『海上護衛戦』 で有名な 大井篤 氏の手になる 『海上護衛参考書』 です。

本資料は、大井篤氏がその著 『海上護衛戦』 との重複を避けて纏められたものを、昭和29年に海上自衛隊が術科学校における幹部教育の参考書としたものです。
当初は 「部外秘」 に指定されていましたが、その後この秘密指定は解除となり、そして暫くして本資料そのものが廃版となって処分されてしまいました。
全101頁で、内容的にはいわゆる海上護衛についての一般論で、次の目次構成となっています。
第1章 海上護衛の重要性
第2章 「海上護衛」 という言葉
第3章 海運に対する脅威
第4章 海上護衛の方法
創設後日も浅い海上自衛隊にとっては、その当時としては第2次大戦での実務経験者の纏めたものとしてそれなりに読まれたのでしょうが、組織の体制が整い、また教育・訓練についても米軍からのものが導入されてくるにつれて、次第に色あせてしまったのは致し方のないところと思います。
とは言え、『海上護衛戦』 と併せて読む時、海上護衛ということそのものについて、そしてまた大井篤氏の考え方がよく判る貴重なものであることには替わりはありません。
この方面に興味のある方は是非一度お読みいただくと、色々と参考になるものも多いと思います。 ただし、今日となってはこれもどこにどれだけ残っているものか ・・・・
海上護衛については大学時代に研究をしていたので、この史料には大変興味があります。上京した折には探してみることにします。史料紹介、ありがとうございます。
まだまだ面白いものがありますので、順次ご紹介していく予定にしています。 お楽しみに。