2010年05月11日

海上自衛隊年史

 HN 「出沼ひさし」 さんとのやり取りで、海自の史料保存のことが出てきました。 その中で、そう言えば海自は 「25年史」 や 「50年史」 さえ公表していないよね〜、と。

 ご存じの方もあるかとは思いますが、海自の公式の歴史的な記録には 「海上自衛隊史」 というものと 「海上自衛隊年史」 という2つがあります。 両方とも海自の部内規則によって作成されるように定められています。

 前者はいわゆる “正史” とも言えるもので、後から纏めて編纂されるものではなく、その時その時に記注されていくもので、当然秘密文書です。

 もう一つは一般史で、25年を越えない間隔で作成され、印刷物として刊行されることになっています。

 もちろん、両者とも海自としてのものの他に、各主要部隊・機関毎のものが作成されます。 例えば 「第1術科学校50年史」 などと言うようにです。

 この一般史では、現在のところ海上自衛隊全体としてのものには 『海上自衛隊25年史』 と 『海上自衛隊50年史』 があり、ともに本紙と別冊の 「資料編」 とで編纂されています。

JMSDF_25year_cover.jpg   JMSDF_25year_appe_cover.jpg

 この 『海上自衛隊年史』 ですが 「部内限り」 とされて今まで公開されてきませんでした。 もちろん部分的には申請により開示され、多くの刊行物などでも引用されてきたところではありますが。

 ところで皆さんは、こういうものの存在をご存じでしょうか?

JMSDF_50th_Aniv_CD_s.gif

 海自は 『50年史』 編纂時には、正規の印刷されたものはもちろんですが、ディジタル化したCD版も作ったのです。

 そしてここが海自の面白いところです。 このCDは年史の利用に便利なように、正規の印刷物と一緒に主要部隊・機関に配布されましたが、 「木曜会」 という元海将達の集まりには、50周年記念行事の一貫としてその全員に配布しました。 早い話、現役の自称エリート達がゴマを摺ったわけです。

 更には一部出版社などにも “他には出さないでね” という条件で配ったかもしれませんが、これは確認はしていませんので推測です。

 このCDには 「50年史」 はもちろんですが、印刷物しかなかった昔の 「25年史」 も全頁ディジタル化して入っている他に、艦艇や航空機などの写真集も含まれています。 そしてこれ、実はHTMLベースなんです。 その上 「部内限り」 とかの表示は一切ありません。

 私は思うんです。 HTMLベースで作ったのなら、こんなものをCDとしてゴマすり配布するのではなく、なぜ公式サイトで発表しないのか? と。

 セーラー服でダンスをするようなつまらんPRビデオを作るくらいなら、なぜ海自の公式年史をサイトに掲載しないのか? と。

 この海自年史をサイトで掲示した方が、余程国民に対する説明責任を果たすことにもなり、かつ海自のPR上も効果があると思うのですが ・・・・

 不思議な組織、おかしなお役所です、海上自衛隊と言うところは。
posted by 桜と錨 at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 気ままに
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