2009年11月12日

マルタあれこれ(22) 旅はバスに乗って

 やはりこれについてお話ししておかなければ、マルタ滞在記にはならないでしょう。 マルタのバスについてです。

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( マルタバスのピンバッジ )

 マルタは車社会です。 鉄道や地下鉄などは有りませんから、旅行者は地元の知人の車に乗せてもらうか、レンタカーを借りるかでも無い限り、タクシーかバスを利用することになります。

 マルタ国際空港に着いたら、先ずはホテルにチェックインし、荷物を置いて身軽になるのが普通でしょう。 この時は荷物がありますので、タクシーを利用するようになるのは致し方ないかと。

 ところが、マルタでは一般の物価に比べて、このタクシー料金はかなり割高です。 と言うより、私のような貧乏人には余程のことが無い限り高すぎて乗る気になりません。

 因みに、今回家内と泊まったホテルがあったセントジュリアン (St. Julian's) 地区から首都バレッタまで、バスならばたったの47セント (約64円) ですが、タクシーですと大体16〜17ユーロ (約2200〜2300円) かかります。

 しかも、マルタのタクシーには料金メーターが付いていないのが普通です。 ですから、乗る前に運転手と料金の交渉が必要になります。 上手く行けば、上記の料金より安くなるかもしれませんが・・・・

 で、ともかくマルタに滞在して、観光にしろ何にしろ、どこかに行くには、この安くて便利なバスを利用しない手はありません。

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( バレッタ市街入口のバスターミナル )

 マルタのバスは、ご存じ元祖 「猫バス」。 かの有名な宮崎駿の 『となりのトトロ』 に出てくる猫バスのモデルになったのだとか。 もっとも、そのモデルのボンネット型のバスはマルタでももうほとんど見かけなくなったようです。

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 そしてマルタのバスは、日本のような運送会社方式ではありません。 バスはすべて個人の持ち物で、そしてこの持ち主が組合に加盟して、指定のバス・ルートでの営業を行うことになっています。

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( ボルボが大変多いです )

 ですからバスは、外観は黄色と白で統一されているもののの、車体は新旧様々、また車中の飾り付けも、特に運転席周りなどは様々です。 中には座席などがかなりボロボロのものも。 どのようなバスに当たるかはその時次第ということになります。

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( 運が悪いとこのようなバスに当たることも )

 中には、観光旅行会社が運航する、特定観光地を結んだ定期循環バスもあることはありますが、ルートが限られる上に便数も少ないです。

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 庶民と観光客の主要な足であるこのマルタのバス、乗りこなすにはちょっとしたコツと慣れが必要です。 そこで思いつくままにご紹介を。

(1) バスの行き先は番号表示だけ

 バスには日本のように 「どこそこ行き」 などの表示は全くありません。 フロント (リアにもあることがある) にルート番号を示す数字が有るだけです。

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 したがって、まずこのバスルート表とルートマップを手に入れなければなりません。 そしてマルタ滞在中はガイドブックと共に、これを持ち歩く必要があるでしょう。

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( ルートマップの一例  これとルート表が必要になります )

 現地のバスターミナル (無料) や土産物屋 (有料) でも手に入りますが、インターネットでもダウンロードできます。

 私は日本出発前にこれを印刷して持っていきましたが、非常に役に立ちました。

 特に、特定の観光地から別の観光地を結ぶバス・ルートがあるとは限りません。 その場合には、一度バレッタとかスリーマなどの大きなバスターミナルへ行き、そこで目的地行きに乗り換える必要がありますので、こういう時には必需品です。

(2) バス停には何もない

 バス停には道路沿いに青地に白文字の 「Bus Stop」 と書かれた標識がポツンとあるだけが普通です。

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( バス停標識の写ったのがありませんでした (^_^; )


 幾つかのルート・バスが通るバス停には、簡単な屋根の着いた椅子付きの所もあるにはあります。 ここには停車するバスのルート表示があります。 ただし時刻表はありませんし、あってもターミナルの出発時刻表です。

 したがって、バス標識付近の道路沿いの炎天下で、目当てのバスが来るまで黙って待っているしかありません。

 もちろん、やって来たバスが満員の場合は、そのまま素通りされてしまいます。 ターミナル以外の途中のバス停の場合は、観光客が行き帰りする時間帯になるとこれが時々あります。

(3) 乗車時に料金を払う

 マルタ島全体は3区画に別れており、バスはルートによって1区画内の循環か、2区画以上をまたがって運航されるかで、それぞれ一律の料金が決まっています。

 1区画内循環は0.47ユーロ (約64円) ですから、大変に安いです。 庶民の主たる交通手段であることが判ります。

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 ただし2区画になると1.16ユーロ (約159円) となり、ガクンと高くなります。 しかもこのルートのバスに途中から乗ってもやはり1.16ユーロ払わされます。 ( 例えばスリーマ発の65番バスにターリ・クラフト・ビレッジから乗って、3つ先のイムディーナ終点まで、な ど。)  こういうところは “???” ですね。

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 料金先払いで領収書をくれますが、これは降りるまで棄ててはダメです。 結構途中から検札員が乗ってきてチェックします。 この時領収書が無いともう一度料金を払うか、次のバス停で降ろされる羽目に (^_^;  実際にアフリカ系が途中で降ろされるのを1、2度見ました。 無賃乗車だったんでしょうか。

 それとこの実に中途半端な料金です。 バスに乗る前には必ず小銭を用意してポケットに入れておく必要があります。 日本では1円玉はほとんど役に立たなくなりましたが、マルタでは1セントや2セントの硬貨は現役バリバリなんです。

 大抵、運転席の横には1、2、5セントが沢山入ったおつり用の箱が置いてあり、ここから無造作につまんで返してくれながら、横の発行機から出てくる領収書を取れ、と言ってくれます。

 もしここで2ユーロ硬貨や高額のお札などを出そうものなら “小さいのはないの?” と運転手に文句を言われますし、モタモタしていると後から乗ってくる乗客に “何をやってるの!” と睨まれます。  小銭は必須です、ハイ。

(4) 車内案内・表示は何もない

 運転手さんの次のバス停の車内案内もなければ、電光掲示板のようなものも一切ありません。 途中下車する場合は、外の様子と地図とを睨めっこで “そろそろ次かな?” と当たりをつけなければなりません。

 これが初めての場所へ行くとなると結構神経を使います。 ターリ・クラフト・ビレッジで降りる時は、2回とも間違えてしまいましたから (^_^;

 そしていよいよ次のバス停で降りる決めたらどうするか? 日本のように 「次降りま〜す」 などと声を張り上げてもダメです。 天井や窓枠上に走っているヒモを引っ張って運転席横のベルを 「チン、チン」 と鳴らすのがマルタ方式。

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 もっとも、最近の新しい車両では、車内の柱や荷物台下に押しボタン式のものが付くようになりました。

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(5) ともかく座ること

 乗ったらすぐに空いている席に座ることです。 なにしろ、マルタの道路はそこらじゅうデコボコなんですが、そこをかなりのスピードで走りますし、ハンドルさばきも結構荒いです。 その上、昇降ドアは開けたまま走りますので、特に乗車口付近は要注意です。 それにしても、雨の時はどうするんでしょうねぇ?

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( あ〜、別に右の女性を狙ったショットではありません、念のため )

 思いつくままに列挙しましたが、それでも2、3度乗ってしまえばどうということはありませんし、気軽で便利な交通手段です。

 ただし、最終バスの時刻が一般的に早いのが難点です。 ルートによって異なりますが、大体18時〜20時くらいです。 21時というのは余程のメイン・ルートで無い限りほとんど無かったと思います。 ( 夏時間の20時と言えばまだ外は明るいのですが・・・・ )

 したがって、ちょっと離れたところの夜のライトアップされた街並みを見たいとか、レストランで夕食を、などはタクシーを使うなどしなければなりません。 これがちょっと不便と言えば不便かも。
posted by 桜と錨 at 20:26| Comment(0) | TrackBack(0) | マルタあれこれ(完)
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