2009年07月01日

マルタあれこれ (2) マルタの飛行場

(1)で “マルタ唯一の国際空港” と書きましたが、実はマルタには現在のところ飛行場は一つしかありません。 (あとはゴゾ島にあるヘリポートだけです。)

それが「マルタ国際空港」(Malta International Airport) です。 元々の飛行場名をとって、現地では一般的に 「ルア空港」(Luqa Airport) と呼ばれています。 (マルタ語では 「q」 は発音しませんので 「Luqa」 は 「ルア」 となるそうです。)

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( 元画像 : Google Earth より )

マルタ国際空港は、英軍のルア飛行場(Luqa Airfield) を軍民共用としたことに始まり、英軍完全撤退後の1977年にジェット機時代に対応すべく拡張し、現在の3千5百m級滑走路と綺麗な新旅客ターミナルを有する形になったのは1992年のことです。

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( 現在のマルタ国際空港  Google Earth より )

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( 市販の観光マップより )

昨年度の実績で、年間310万人の乗降客、2万7千便の離発着だそうで、観光地として季節によりかなりの変動があるものの、平均で一日に8千5百人、74便と言うことになります。 全国土で淡路島の2/3程度の面積しかない離島の小国家にしては、これはなかなかと言うところでしょうか。

・・・・ で、ここで終わってしまっては私のブログらしくないので、ついでにもう少し。

第2次大戦において、マルタは独・伊軍にとって北アフリカへの海上・航空輸送に対する、まさに目の上のタンコブのような存在で、このため英空軍との間で猛烈な航空戦が行われたことは皆さんご存じのとおりです。

第2次大戦時には、ここマルタには5つの英軍飛行場 (航空基地) がありました。 これに加えて、ゴゾ島に緊急着陸用滑走路としての補助飛行場、そしてマルタ島南部の港町カラフラーナ(Kalafrana) には水上機基地があったとされています。

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( 元画像 : Google Earth より )


1.ルア飛行場 (Luqa Airfield)

現在のマルタ国際空港の母体となった飛行場で、1940年に英空軍が開設したのが始まりです。 その後現在に至るまで拡張が繰り返されてきましたが、現在の2本の主滑走路が交叉する区域が元々の飛行場だったところです。

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( 現在のルア飛行場跡  Google Earth より )

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( 市販の観光マップより )


2.サーフィ飛行場 (Safi Airfield)

1940〜43年に英空軍が使用したものですが、現在のマルタ国際空港の主滑走路が延長された際に、この飛行場の敷地が組み込まれてしまったため、滑走路跡などは無くなってしまいました。 しかし格納庫や管理地区などは残されており、ここは現在でもマルタ国軍の航空隊などが使用しています。

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( 現在のサーフィ飛行場跡  Google Earth より )

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( 市販の観光マップより )


3.ハルファール飛行場 (Hal-Far Airfield)

1923年にマルタで最初に恒久的飛行場として作られたところで、英海軍が使用していました。 大戦後に一時期英空軍が使用しましたが、1967年に閉鎖されています。 現在でも2本の滑走路跡及び管制塔・格納庫などの施設の大部分が残されていますが、敷地全体が工場地区などになっているため、次第に消えていく日もそう遠くないと思います。

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( 現在のハルファール飛行場跡  Google Earth より )

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( 市販の観光マップより )


4.ターリ飛行場 (Ta' Qali Airfield)

1940年に開設された英空軍最初の飛行場ですが、1968年に閉鎖され、現在は一帯が国立公園となり、国立競技場などの施設も整備されてきています。 ただ、滑走路跡は現在でもまだ一部は残っていますし、敷地の一部はカマボコ兵舎などがそのまま利用された 「ターリ工房村」(Ta' Qali Crafts Village) となっております。 また、競技場近くには小規模ながらも 「マルタ航空博物館」(Malta Aviation Museum) が出来ています。

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( 現在のターリ飛行場跡  Google Earth より )

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( 市販の観光マップより )

この 「ターリ工房村」 と 「マルタ航空博物館」 についてはまた後で。


5.レンディ飛行場 (Qrendi Airfield)

大戦中の1940〜43年に飛行場として整備され、交叉する長短2本の滑走路があったとされていますが、戦後は飛行場として使用されることはなく、敷地は農業用地として貸し出されるなどしています。 現在では滑走路や施設などごく一部が残っているようですが、全体像は道路や区画割りなどから僅かにその様子が窺われるに過ぎません。

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( 現在のレンディ飛行場跡  Google Earth より )

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( 市販の観光マップより )


6.シェウキーヤ補助飛行場 (Xewkiya Airstrip)

現在はマルタ島〜ゴゾ島間の空の輸送を担う大型ヘリのヘリポートとなっています。 2本の交叉する滑走路があったとされていますが、当時の詳細は不明です。

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( シェウキーヤ補助飛行場跡、現在のゴゾ・ヘリポート  Google Earth より )

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( 市販の観光マップより )


7.カラフラーナ水上機基地 (Kalafrana Seaplane Station)

1917年に英海軍が水上機基地として開設したもので、1946年頃まで使用されたとされていますが、現在はコンテナ・ヤードや石油貯タンク群などを有する近代的な港湾施設に生まれ変わっており、場所も含めた当時の詳細は判りません。

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( 現在のカラフラーナ港  Google Earth より )

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( 市販の観光マップより )

posted by 桜と錨 at 22:40| Comment(0) | TrackBack(0) | マルタあれこれ(完)
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