これから連載を始めようとする 『聖市余話』 は、海軍兵学校第63期(昭和11年3月19日卒業)の 森栄氏 の回想録で、私の HP 『海軍砲術学校』 へのご来訪7万名達成を記念 して、こちらのブログで公開いたします。
この回想録はかつて私が初任幹部時代に海上自衛隊の部内誌に連載されたものです。
著者の森栄氏は、回想録の中でも書かれていますが、終戦後に諸般の事情もあってブラジルのサンパウロ市(聖市)にご家族揃って移住されました。 そしてそのサンパウロからの投稿であった訳です。
海上自衛隊の部内誌に掲載された旧海軍出身者の記事は、はっきり言って若い幹部にとって面白いものはあまりありませんでした。 特に戦後海自に入って将官で退官された方々のものは、大部分が自慢話ばかりのようなもので・・・・
その中にあって、私が毎号を楽しみにして読んだものの一つがこの 『聖市余話』 です。
読んで大変面白く、“これぞ船乗り” を感じさせてくれるものであり、太平洋戦争における船団護衛、対潜戦の実相・実態をまざまざと示してくれるものでした。
しかしながら、私が海自に在職中もこの折角の回想録も当時一度連載されただけであり、その掲載された時のバックナンバーも部内誌という性格上配布された部隊で保存されることもなく、私が知る限りでは現在では僅かに2個所に残されているに過ぎません。 したがって、この様な貴重な回想録があることさえ今の海上自衛官で知る人はおりません。
私も定年退官した今、この素晴らしい回想録が現役の若い海上自衛官のみならず、ましてや一般の方々の目に触れず、このまま消え去ってしまうのは如何にも惜しい、勿体ない、そう思わずにはいられません。
森栄氏は少し前にお亡くなりになったとお聞きしております。 が、サンパウロ在住のご遺族のことは判りませんので、私のこのブログでの掲載に当たり著作権についての許諾は得ておりません。 また海自の発行元にも版権や編纂権上の承諾を得ておりません。
したがって、正式にはそれらのことを無視したものであることを承知の上で掲載いたします。 それは上に記したとおりの意志からです。 この貴重な回想録は、日本人としての宝だと思うからです。
このブログにご来訪の皆様も、是非じっくりお読みになり、この回想録の素晴らしさを味わって下さい。
ただし、正当な権利を有する方からの要求があった場合には直ちに削除することは言うまでもありません。 これが前提での掲載であることを予めお断りしておきます。
2008年10月24日
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ただ、人物写真や編集部で入れた挿絵などは使えませんので、適宜他の画像と入れ替えてUPしていくつもりです。 この点は原版とは異なってきますが、致し方ないものとご容赦下さい。