2023年02月01日
阪神災害派遣の思い出 (11)
補給艦などによる岸壁での本格的な給水支援が始まった頃のことです。
その給水支援に当たっている某艦から
「毎日何度も同じナンバーの給水車が頻繁に真水を貰いに来るけどおかしいのでは?」と。
そこで調査隊に車で後をつけさせたところ、当該給水車は避難所や予め許可を得て復興にかかっている企業などへ向かうのではなく、某ホテルに出入りしていることが判りました。
そこで神戸市に対して、
「給水はホテルなど企業の営業用ではないので、神戸市で真水を然るべきところへ運ぶ給水車には市発行の許可証を運転席の窓ガラスにハッキリ掲示するよう指導して貰いたい。 こちらも岸壁の給水場に給水車が来ても、その許可証が確認できない場合には給水しないようにするので」
と申し入れました。 それ以来、こう言ういわば “コソ泥” 的な給水車は桟橋に来なくなった様です。
ただし企業などの営業用はダメとは言っても、もちろん例外は色々ありました。
例えば、生糧品などを専門に扱う様な大きな倉庫などの場合で、震災による湧水が中に入り込んでドロドロになっており、その湧水が引いた後も悪臭を伴う大変に不衛生な状態となっていることから、早期に床などの洗浄が必要ということで、市の了解を得た上で何度か当該給水車への給水を認めたことなど。
(続く)
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様々な事案に驚かされる事ばかりです。僭越ながら、陸上での災害派遣に関しては陸自ほど機会がない海自において、このようなノウハウの伝承、資料の蓄積、活用が大切かと思いました。
陸自には陸自のやり方がありますし、海自には “海から” という特性がありますので、それぞれの持ち味を活かすことが大事ですね。