2022年11月17日

海上自衛隊の古い史料 −29


前回 28回では警備隊・海上自衛隊創設期における個艦の操艦・運動法についての史料をご紹介しましたが、それに続き今回は部隊 (隊、艦隊) としての操艦・運動法についてです。


1つ目は、昭和29年1月に警備隊術科学校が 『船隊運用参考書』 というタイトルのものを教育用に出しました。 これは、当時差し当たってはPFおよびLSSLでの事を念頭に置いたものですが、米海軍では単縦陣にしても、いわゆる部隊としての “威容” というのは重視されない体質ですので、これについての良い資料がありませんでしたので、旧海軍において米村利喜元中将が作成した 『艦隊運用講義付録』 をそのまま文字起こしし直したもの です。

Fleet_Manu_01_S29_cover_s.jpg


2つ目が、昭和29年10月に海上自衛隊術科学校が 『艦隊運動講義案 (甲種高等科学生用)』 として作成したものですが、内容は昭和28年に警備隊の 第1期甲種特修科学生であった薮下利治三等警備正の課題答申をそのまま複製したもの であり、古代の帆船時代に始まり、艦隊運動の基本的な考え方について論じたものです。

Fleet_Manu_02_S29_cover_s.jpg


3つ目が、昭和28年10月に警備隊術科学校が 『操船参考書 (船隊運動)』 というタイトルのものを教育用に出しましたが、内容は 旧海軍の 『操艦参考書 艦隊運動』 をそのまま複製したもの です。 このため、警備隊・海上自衛隊創設期当時の史料は既に左綴じですが、本史料は元の旧海軍時代のものそのままであるため右綴じで印刷・製本されています。

Fleet_Manu_03_S28_cover_s.jpg

Fleet_Manu_03_S28_cont-02_s.jpg

内容は、旧海軍における艦隊運動について網羅されていますので、旧海軍における艦隊運動法について理解、研究する上でも格好の史料の一つであると言えます。


さて、これらのものも今となっては海上自衛隊に残されているんでしょうか、そして残されているとして、どこでどのように保管・管理され、研究に活用されているんでしょうか ・・・・ ?

特に3つ目のものなどは、内容は旧海軍の史料そのままですが、もう一昔前に私が複製を作った時点でも既に他では全く知られていませんでしたので、その意味では大変に貴重なものの一つであると言えるのですが。


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前 : 28
    http://navgunschl.sblo.jp/article/189926974.html

posted by 桜と錨 at 12:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 海上自衛隊の古い史料
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