2022年10月21日
『 艦艇長勤務参考 (その2)』 原紙
昭和49年に海上訓練指導隊群が艦艇長講習受講者に対して配布した参考資料の一つで、始めて艦艇長となる者に対する基本的な操艦法を中心として艦艇長としての心構えやあり方などについて、当時の呉総監であった中村悌次海将からの依頼 (指示?) により故伊藤茂氏がものしたものです。
したがって、前作の 『操艦日記』 や 『操艦の記録』 のようにケース・ケースに応じた具体的なつ詳細なことよりは、これらをもっと一般化した内容となっており、かつ艦艇長として求められるもの全般に亘っております。
私が持っているのは、昭和53年にこれを開発指導隊群が増刷したものです。
今回ご親族のご厚意によりお借りした氏が遺された旧海軍・海自資料の中に、これの当初の手書き原稿一式もありました。
この資料、今でも艦艇長講習などで配布されているのでしょうか? そして配布されていたとして、若い後輩達は本当にこれを熟読しているのでしょうか?
何しろ、昨今の海自では艦艇長として優れているとか操艦が上手いなどは何ら評価対象にはならず、単に事故無く安泰に過ごし、かつ上に対するウケが良いことが “出世” ( = “制服を着た能吏” として) に繋がる大切なこととされていますので。
早い話、入港時には横付けする岸壁に遥か遠くから1番舫を取ったら 「機械・舵よろしい」 を令して、あとはひたすらタグで押せ押せでOKというのが流行りだとかと聞こえてきますが ・・・・ (^_^;
私に言わせれば、もっとも操艦の妙を発揮できるところをやろうとしない、ということです。
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