本日は、私が現役の時から師と仰いできた故伊藤茂氏 (海兵71期、元海将補) が2年前にお亡くなりになられた命日でした。 三回忌の法要は既にお身内の方々のみで済ませたとのこと。

(海軍兵学校生徒時代の伊藤茂氏)
ご子息のご好意により生前お住みだったご自宅にお招きいただき、氏が遺された多くの旧海軍・海自関係資料と極めて多数の蔵書の数々を拝見させていただきました。
そして旧海軍・海自関係資料の一部、段ボール2箱分をお借りすることができました。
この資料の中には、氏がものされた海自部内資料の元原稿なども含まれており、少々お時間をいただいて整理とディジタル化を図っていきたいと思います。
享年98歳でしたが、最期までご自身の経験と研究により “船乗りとは” ということとして残そうとされていたとお聞きしております。
ただ残念ながら、私の現役時代のすばらしい 「教科書」 であった氏の著作たる部内資料の数々は、その多くが忘れられ、顧みることがまずないと言える現状になっています。
おかしなことであり、真の実力のある海上防衛力を担うための人の育成からはかなりずれていますね。 悲しく、情けないことですが。
したがって、如何に故伊藤茂氏が真の船乗りとしてのあるべき姿勢とは、そのための具体的なあり方はどうなのかを示されてきたことを、今後とも海自後輩の現役の若い諸官のみならず、一般の方々にもご紹介していきたいと考えております。