海上自衛隊の古い史料から、“かつては、こんなものもあったよ” という19回目です。
今回は 「射撃指揮装置 GFCS Mk63 」 についてです。


この Mk63 ですが、ご存じのとおり 第2次大戦末期に3インチ砲及び40ミリ機銃用のフル・レーダー管制の射撃指揮装置として開発されたもの で、戦後の警備隊・海上自衛隊創設期には米海軍からの貸与・供与艦艇に装備されており、また戦後の 「なみ」 型などの国産護衛艦や小は 「みずとり」 型駆潜艇、そして 「はやせ」 などにも搭載され、昭和50年代中頃でもまだ現役のもの でした。
しかしながら、その頃には如何に多少の改善・改良を加えようとも、基本デザインそのものがもう旧式なものであることは否めませんので、1術校の幹部中級射撃課程学生や海曹高等科学生などによる年2回の教程射撃では、この Mk63 搭載艦を利用するのは私達の時の第1回目が最後で、以後は国産のI型装備艦を使用してになりました。
当然ながら当時の私達はその為に教務でも習ったのですが ・・・・ 修業後の配置としてこの Mk63 装備艦の砲雷長に補職されることは無いだろうと思われましたので、教務での試験と教程射撃のためにその要点だけを纏めることにしました。
配布されたB4版2枚を繋げた青焼きのブロック図に必要事項を書き込み、またその裏にSGを抜き出した要点を列記して、当のSGは処分してしまいました。
今にして思えば勿体ないことをしたと (^_^;
そしてこの青焼きのものも経年劣化で見難いものとなってしまいまして ・・・・


( これでもかなりゴミ取りはしたのですが ・・・・ )
当初の警備隊・海上自衛隊創設期当時の教育用のものがどの様なものであったのかも判りませんが、Mk63 そのものについては残された米海軍史料 ( いまだにネットなどでも公開されていないものも多々ありますが ) の中で色々書かれておりますので、内容的にはそれでも十分判ります。
まあ、それほど複雑なものではなく、逆に射撃指揮装置についての基礎的・基本的なことを学ぶには良い射撃指揮装置であったと言えるでしょう。
もちろん、とうの昔に装備艦は無くなってしまい、残された実機もありませんので、私達の時のSGでさえ今となっては残されているのかどうか ・・・・
なお、この Mk63 で使用した射撃レーダー Mk34/SPG−34 について、まだディジタル化していない段ボール箱の中を探してみましたが、見つかりませんでした。 もしかするとこれも中級課程後に処分してしまったのかもしれません。
また、この Mk63 に似たような射撃指揮装置には Mk57 や Mk51 があり、私達が中級課程学生の時にはまだ現役でしたが、既に1型、続いて2型が装備されましたので、これら旧式なものについての詳細については習いませんでした。
流石に1術校砲術科としても、まさか海幕人事課が中級課程修業者をもうこれらの艦の砲雷長に補職することはないだろうと (^_^;
したがって、これら Mk57 及び Mk51 の個々については、警備隊・海上自衛隊創設期の史料も残されておりませんのでしたので不明ですが、これらもおそらく米軍資料をそのまま使用したのではないかと思われます。
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私はこれまで、どちらのどなたかハッキリしている方々に、そしてその使い道が明確な場合でかつその内容が理解できると判断される場合には、資料・史料のご提供をしてきております。
それで、どうなんでしょうか ?