海上自衛隊の古い史料から、“かつては、こんなものもあったよ” という17回目です。
今回は 「弾火薬」 についてです。
警備隊及び海上自衛隊の創設期において、この 「弾火薬」 についてどの様に教えていたのかは、残念ながら史料も残されておらず不詳です。
火薬そのものについては、昭和30年に海上自衛隊術科学校が出した 『火薬学講義案 (航空武器学生用)』 というのが残されていますが、弾火薬については判りません。
しかしながら、武器も弾薬も国産のものはまだ無い状況にあっては、米海軍の史料をそのまま、あるいはこれを翻訳したものが使われていたものと考えられます。

実際、私達が第1術科学校で学んだ時の史料である 昭和48年の 『弾火薬教科書』 及び 『砲銃弾薬及び加工品性能要目一覧表』 の最後のページには、参考としたものとして米海軍の教範などが列挙されています。


この時の 「弾火薬」 の講義には、火薬学、弾薬、弾薬要務の項目が含まれていました。
記憶では、昭和56〜57年の幹部中級射撃課程の時もこの2つの史料だったように思います。
その後、新しい砲口武器が導入され、逆に3インチ砲などは無くなりましたので、弾薬については多少変わってきていると思いますが、弾薬要務は基本的に同じですし、また火薬学については一般の文献の方が詳しいでしょう。
これもあって、この2つの史料、もちろん秘密文書でも何でもありませんが、現在となっては残されているのか ・・・・
なおご参考までに、現在では教育体系の変更のために無くなってしまいましたが、昔の防衛大学校における陸・海・空要員の防衛学においては、現在とは比較にならないほどのものが教えられていまして、例えば 昭和33年の 『一般武器』 や 『弾薬』 においては、後の幹部候補生学校での教務などでは足元にも及ばない内容 が盛り込まれていました。


現在の防衛大学校では、訓練や防衛学はもちろん、学生舎生活においても、「陸海空自衛隊の幹部となるべき者を育てる」 ことなどは全く軽視され、学士号をとるためだけの教育が幅を利かせる、単なる全寮制の “国立小原台学園” になってしまいましたが (^_^;
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