2019年09月01日

懐かしのバー 「スターダスト」・補


やはりこれがないと私のブログらしくないので (^_^)

バー 「スターダスト」 のお話しで、もう30年も前に一度行ったことがあると書きましたが、では何故当時でも既に場末だった (失礼) ところへわざわざ飲みに行ったのか。


このお店はノース・ドックへ渡る橋の袂にありますが、このノース・ドックは昭和21年に米軍に接収されて以降、この橋から先へは一般の日本人は立ち入ることができませんでした。

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( 接収当時のノース・ドック 元画像 : 米軍撮影写真より )

そして、バー 「スターダスト」 は橋を渡って外出してくる米兵達を相手にするアメリカン・バーとして開いたのがその始まりです。

当時はこの付近に7軒ほど同じようなバーがあったとされていますが、現在でも変わらずに営業を続けているのはここだけになっています。

ノース・ドックはその後の埋め立てにより広大な敷地となりましたが、現在ではその敷地の内の一部は返還されて民間企業が入っています。

しかしながら規模は縮小されつつも、いまだに米陸海軍の補給の集積・中継の重要な基地として維持されていることは変わりがありません。

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( 現在のノース・ドック周辺の衛星写真 元画像 : Google Earth より )

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( 神奈川県の公式サイトより 現在の米軍管轄地 )


このノース・ドックには、米海軍の軍事海上輸送軍団極東支部 (MSCFE、Military Sealift Command, Far East) の司令部も、平成18年にシンガポールへ移転するまで置かれていました。

そしてそこに船舶運航軍事統制の極東統制官 (NCSOFE、Naval Control of Shipping Officer, Far East) のオフィスも同居していました。

( MSC や NCS についてお話ししますと長くなりますので、機会があればまた別にすることとし、今回は省略します )

毎年、NATO 加盟国を中心にした NCS に関する訓練の一つとして 「Bell Buoy」 と呼ばれる官民共同の実動演習が行われており、ここノース・ドックの NCSOFE にはコロラド州デンバーにある米海軍の予備役で構成される NR-NCSOEF 118 と呼ばれる専任部隊が、定期招集訓練を兼ねて派遣されてきておりました。

勿論何かあった時には召集されて、彼らがここに常駐することになるわけです。

丁度30年前の平成元年5月に2週間にわたって実施された 「Exercise Bell Buoy 89」 では、太平洋〜インド洋〜中東海域を訓練海域とし、参加国は米、英、カナダ、オーストラリアの4カ国で、オーストラリア海軍の参謀総長を訓練統制官として行われました。

そしてこの時は、予備役大佐を長とする予備役士官11名と予備役下士官兵12名、それにミネアポリスの予備役から技術支援のための士官1名と下士官1名の計25名が NCSOFE に派遣されました。

この演習に海自も各部隊等からの参加者を集めてノース・ドックで4日間の研修を行うことになったのす。

そこで、当時私は自衛艦隊司令部で日米海軍の共同演習の調整等を行っていましたので、その研修の取り纏めに当たることに。

Bell-Buoy-98_01.JPG
( 研修終了後に作成した報告書の表紙 )

取り纏め担当ですから、当然、参加者を引き連れてこのノース・ドックまで4日間毎日日帰りで通ったわけです。

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( 30年前のノース・ドック周辺 元画像 : 国土地理院の航空写真より加工 )

2週間にわたる演習では、有事前の国際情勢の緊張が高まった段階での VNCS (Voluntary NCS) から始まり、続いて有事となった際の FNCS (Full NCS) が行われ、この間に横浜に寄港している参加各国の商船に対して立入調査 (Bording) も行われました。

当時丁度、横浜市制100周年と横浜港開港130周年を記念して 「横浜博覧会」 が開催されており、これに併せて 「クイーン・エリザベス2世号」 がホテル・シップとして傭船されて停泊中でした。 立入調査はこの 「QE2」 に対しても行われましたので、私達も同行を希望したのですが ・・・・ (^_^;

余談ですが、演習が終了した日の夜にホテルで開かれた打ち上げパーティーには、米海軍側の関係者は勿論、研修の私達に加え、立入調査を行った商船の船長などが集まりましたが、「QE2」 の船長も専属秘書を連れて参加しておりました。 この秘書さんがこれまた目をみはるような大変な美人で (^_^)

その席上で船長と話しをしている時に、それとなく 「QE2」 を見学させてくれないか、と尋ねたところ、通常のクルーズの時なら自分の権限内だから全くかまわないのだけれども、今は会社を通して船ごとホテル・シップとして傭船されて横浜港に係留しているので、雇い主たる横浜市側の許可が必要、とのことでした。 残念 !


演習そのものは24時間連続して行われますので米側は直割を組んででしたが、私達は日帰りでしたので夕方のキリの良い時を見計らって帰りますから、そこである日の帰りがけに、この 「スターダスト」 に寄ってみたというわけです。

今となっては、いつ、誰と、どの様な切っ掛けでだったのか、あるいは米側参加者の非番直の者も一緒だったのか、などは覚えていませんが ・・・・ 当時の周囲の雰囲気もこのバーも、現在でもほとんど変わっていないことは記憶にあります (^_^;


そう言えば、とふと思い出しまして、昔の色々なものを入れた段ボール箱を幾つかゴソゴソやってみましたら、これが出てきました。

Bell-Buoy-98_02.JPG

研修が終わった時に NCSOFE 118 指揮官の予備役大佐から、記念にと言って貰ったものです。 台の大理石はコロラド州の名産品なんだとか。
posted by 桜と錨 at 07:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 気ままに
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