2019年02月03日

旧陸軍の苫小牧飛行場


先週お話ししましたように、ここ苫小牧にあった競馬場は戦前から旧陸軍によって演習時などで臨時の飛行場として使用され、次いで不時着陸場となりましたが、昭和18年頃に飛行場として整備されたとされています。

しかしながら、旧陸軍の史料そのものにはここが苫小牧陸軍飛行場となったと記述されたものが出てきません。

また 「苫小牧市史」 などでも飛行場としての整備がなされたとはされていますが、その具体的な概要や終戦までの運用状況などは書かれていないようです。

そして国土地理院が公開している終戦後の米軍撮影写真でも、飛行場跡らしいものはわかりません。

では、不時着陸場のままであったのか? というとそうとも言い切れないようです。

例えば、1945年に作成された米軍情報資料では、ここは1944年の情報に基づく 「Tomakomai Landing Ground」 としてリストアップされ、次のようなレイアウト図も掲載されています。

Army_AB_Tomakomai_layout_1945_01_mod_s.jpg

これを先にご紹介した1945年版及び1946年版の米軍地図と重ねると、大凡次のようになります。

Army_AB_Tomakomai_map_1945_01_mod_s.jpg
( 1945年版に重ね合わせ )


Army_AB_Tomakomai_map_1946_01_mod_s.jpg
( 1946年版に重ね合わせ )


ご覧いただければお判りのように、単純に元競馬場を滑走路に作り替えただけ、というものではなく、もっと大規模なものです。

ただし、当該飛行場に関する旧陸軍の史料そのものが出てこない限り、今のところ不時着陸場のままであったのか、正式な飛行場であったのかは判断しかねるところです。

ご覧いただいた皆さんからの情報に期待する次第です。

posted by 桜と錨 at 08:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 海軍のこと
この記事へのコメント
初めまして

アジ歴で
苫小牧 飛行場
と検索すると、昭和14年に苫小牧競技場への着陸と燃料補給の許可申請が出ていますね。別資料では飛行場の地形の特質、などもありますね。

参考になりますでしょうか。
Posted by 堀越俊彦 at 2019年02月03日 10:11
堀越俊彦さん、コメントありがとうございます。

ご指摘のようにアジ歴ではそれらを含む幾つかの文書がヒットしますが、ご覧いただいてお判りのように、残念ながら正式な飛行場であることを示したものはありませんし、具体的な基地施設も出てきません。

不時着陸場で終わったのか、陸軍飛行場となったのかは不明です。

Posted by 桜と錨 at 2019年02月03日 11:57
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