2018年02月18日

『桜と錨の海軍砲戦術史』 開設!


本家サイトの今週の更新を兼ねて、『砲術講堂』 中の 『旧海軍の砲術』 で 『桜と錨の海軍砲戦術史』 の連載を始めました。


内容は戦後になっての元造船・造兵技術者の手になるものや、研究者の人達がものしたものではなく、あくまでも今に残る旧海軍史料に基づきながら “当時の用兵者がどのように考えてきたか” という視点のものです。

これは今までほとんど語られたことは無いものですし、技術者や研究者によって広められたものとは幾分、というかかなり異なったものです。

しかしながら、この視点での理解がないと本当の意味での旧海軍史は語れないと思っています。 何しろ実際に旧海軍を作り上げ、運用し、戦ってきたのは彼らなのですから。

連載は、明治40年代に旧海軍において 「砲戦術」 という言葉が生まれてから、太平洋戦争における 『砲戦教範』 改訂草案の策定、そして終戦間際の電探射撃要領作成に至るまでになります。

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これから時間を見て少しずつ続けていきたいと思いますが、何しろ大変に永い期間のものですし、また少々専門的な事項にわたりますので、連載が最終的にいつまでかかるのか、どの様な形になるのかはまだ判りません。

しかしながら、戦後の鉄砲屋の末席に身を置き、砲術を中心とした旧海軍史をライフワークとしてきたものとして、これは是非とも書き残しておかなければならいものと思っています。

どうぞ気長にご愛顧いただけましたら嬉しいです。

posted by 桜と錨 at 13:56| Comment(3) | TrackBack(0) | 砲術の話し
この記事へのコメント
桜と錨さま

はじめまして、

いつも先生の文章とホームページから大変勉強になっております。

最近先生の文章を参照し防研や昭和館に史料閲覧のため不定期に通っています。昭和期の海軍の砲戦術についてですが、昭和6年の『砲戦術講義』と昭和18年の『砲戦教範(改正案)』しか見つからず、1938年の『砲戦教範』は前述の二か所に所蔵されていないようです。また残念なことに防研所蔵の1943年の改正案は返還史料らしく、肝心な別冊は欠落しています。上記の資料は現存されているのでしょうか。もしそうでしたら一般閲覧可能な場所はありますでしょうか。

長文ですみませんでした。
Posted by Gay Show at 2018年02月19日 22:24
Gay Show さん、初めまして。

当方のブログ及びホームページをご覧いただいているようでありがとうございます。

お尋ねの件ですが、

昭和18年の 『砲戦教範(改正案)』 の別冊は残念ながら私のものにもありませんし、他で見たこともありません。 おそらく現存していないのではと。

あるいは、当該改正案は各部に配布して所見を得るためのものですので、この時点ではまだ別冊は作られていなかった、あるいは配布されなかったとも考えられます。

ただし、改正案の目次に記された別冊の各付表や付録は、そのタイトルからして同時期に作成された他の様々な史料から類推することは可能で、内容的にはそれぞれのものと同じと考えられます。

また、昭和13年の 『砲戦教範』 も私はこれまで見たことがありませんので、これもおそらく残されていないのではと思います。

もしあるとすれば一個所考えられるところがありますが、そこは私などでも見られないところですので、あるかどうかは分りません。

ただし昭和18年の 『砲戦教範(改正案)』 作成時に、昭和13年のものからの変更点が網羅されておりますので、この昭和13年のものの内容を推測することは可能です。
Posted by 桜と錨 at 2018年02月20日 12:44
桜と錨さま

早速のご返答ありがとうございます。

史料を調べれば調べるほど、米英に比べて旧海軍の現存史料の少なさに残念に感じざるを得ませんね。

こんな事情の中で桜と錨さまのような親切な方がいつも貴重な史料を公開され、詳しく解説してくださるのがまことにありがたいです。

これからもぜひ「桜と錨の海軍砲術学校」からたくさん勉強させていただきたいです。
Posted by Gay Show at 2018年02月20日 22:35
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