2017年07月08日

友と待ち合わせ


昨日のことになりますが、昔からお付き合いのある友が大和ミュージアムの図面調査で週末にかけて来呉するということで待ち合わせを。

家内と一緒にちょっと早めに家を出まして、お気に入りのコーヒーショップで時間調整。

ここのコーヒーは今のところ呉で一番と思っていますので、いつも安心して楽しめます。

coffee_h290707_01.JPG

で、広島空港から直接バスでJR呉駅まで来られましたので、取り敢えずは軽く昼食を摂ってから一緒に大和ミュージアムで開催中の 「大和」 の潜水調査結果についての企画展へ。

私はここの友の会会員ですのでいつでも入館できますが、こういう企画展の時には招待券を何枚か送ってくれます。 これを使わなければ勿体ないということで (^_^;

ご存じの通り、今回の企画展は昨年5月に呉市が実施した潜水調査の結果を順次公開して行くものの一つで、新たに主砲塔測距儀や150糎探照燈などの写真が展示されています。

Yamato_#25Exhib_pamph_01_s.JPG
( 企画展公式パンフレットより )


なのですが ・・・・ う〜ん、一般来観者には目新しく、かつ珍しいところもあり、いわゆる “客寄せ” としてはそれなりの効果があるのかもしれませんが ・・・・

おそらくこの企画展も大和ミュージアムの運営の外部委託を受けている大阪の 「トータルメディア」 さんが手がけているのでしょう、いつもどおり手堅く、確かに一般来観者向けとしては良く出来ていると言えるでしょう。

しかしながら公開された内容そのものとしては、ちょっと知識のある人達にとって “えっ、潜水調査から1年以上も経ってまだこんな段階なの?” と思われるのではないでしょうか。

奇しくも昨年は同じくシブヤン海に沈む 「武蔵」 が発見されて、その時の潜水調査のすばらしい映像がポール・アレン氏のチームによって撮影されました。

そしてこれを分析したものがNHKを初めとする様々なメディアで数多く公開されています。 しかも映像は非常に鮮明かつ当を得たカメラ・アングルが盛り沢山でした。

それに比べるこちらの 「大和」 の企画展の方はちょっと時期的にも内容的にも見劣りがすると言われても仕方ないような ・・・・

それに、水深1千mを超えるところに沈む 「武蔵」 と350m程度の 「大和」 では海流や海水の濁りなどの条件が違うでしょうが、それにしても ・・・・ 現場で 「大和」 に知識のある人が細かく撮影を指導していればと思わずにはいられないところが。

それともそういうポイントはもちろん撮ってあるので、これからも “チョットずつ小出しに” していくという方針なのでしょうか ・・・・ ?


ついでですので、今回の企画展での 大きな誤りの一つ を。

展示されている中の写真の説明の一つに 第1主砲塔バーベットの施条 とあり、あたかもこれがバーベットに取り付けられているものであるかのような記述 になっています。

下図のとおりバーベット (厚鋼板) は装甲板で砲塔の砲室より下の旋回部を囲むようにしたもので、これの内側には付属物は何も装着されていません。 砲塔旋回用の 「歯轍」 (一般用語では 「歯弧」 ) はバーベットの内側から離れた位置にある 「円形支基」 の内側に取り付けられており、バーベットとは何の関係もありません。

つまり、言い換えれば当該写真は 主砲塔のバーベットではない ということです。

46cm_barbett_draw_01_s.JPG
( 管理人保有の教科書複製より )

しかも 施条 というのは砲身内に刻まれた ライフル のことですから、この砲塔旋回用の 歯轍 (歯弧) とは全くの別物 の名称です。

houjutu_yougo_02_s.JPG
( 「海軍辞典」 より )

さらにご丁寧にもこれに しじょう とふりがなが振られていますが、海軍では せじょう と読みます。 まさか 「施錠」 を 「しじょう」 と言う人はいないと思いますが、それと同じです。

houjutu_yougo_01_s.JPG
( 海軍省 「海軍用語 砲術の部」 より )

潜水調査の前回の成果展示でも 「右舷」 「左舷」 をわざわざ 「うげん」 「さげん」 とふりがなが振られていましたので、学芸課にその誤りを伝えたところです。

これでは砲塔の構造について理解していないのではと言われても仕方ないでしょうし、ましてや用語やそのふりがなに至っては “そんな基礎的なことさえ知らない人がやってるの?” と言われかねず、こんなことで潜水調査の成果全体そのものの鼎の軽重を問われることにもなりかねません。

もう少し事前の慎重なダブルチェックが必要かと、大和ミュージアムさん (^_^;

さて、我が友は今日は目的の史料が見つかるといいですが。

posted by 桜と錨 at 15:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 気ままに
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/180281833
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック