2016年08月06日

OB会が無い海上自衛隊


昨日は呉でクラス会があり、その席でも話題になったのですが ・・・・

海上自衛隊にはそのOB有志によるOB会はありません。 正確に言うと、以前一時期あったのですが、“消滅” してしまいました。

ご来訪の中には “えっ、「水交会」 というのがOB会じゃないの ?” と思われる方もおられるかもしれませんが、『公益財団法人 水交会』 (以下単に 「水交会」 と記します) はその定款にも明記されているとおり、海自OB会とは全くの別物で、単にその活動の主旨に賛同する有志が任意の自由意思で参加している団体です。

「公益財団法人 水交会」 公式HP :

考えてみて下さい。 それなりの企業や組織・機関などには退職したOB有志による何某かのOB会がほとんどの場合あるはずです。

しかしながら、約4万5千名を擁する海上自衛隊にはそのOB会はありません。 何故なんでしょう?

実はその 「水交会」 と深い関係があるのです。


海上自衛隊には (これも何故か) その創設期から長い間OB会がありませんでした。 そこで私がまだ現役の若い頃 (正確な年月は失念) 有志によるOB会が立ち上げられました。 その名称もズバリ 「海上桜美会」。

正会員は海自退職者、準会員が現役、そして賛助会員が遺族の、それぞれ任意の賛同者で構成されていたと思います。

そしてOB会の設立準備時から、私達現役の多くも入会費と年会費を払って会員になりました。 それなりの会員数を誇っており、各支部の体制も充実していたと記憶しています。

その様な中、設立から暫くして 「水交会」 から海自OB会に対して支援要請が入ったのです。

ご存じの方もおられると思いますが、終戦により海軍が消滅し、海軍士官や相当官の有志による 「水交社」 や下士官兵有志による 「海交社」 も解散してしまいました。

そして昭和27年になってそれら旧海軍関係者の有志が中心となった私的団体 「水交会」 が設立され、後に現在の財団の形となりました。

この戦後の 「水交会」 は、当初から 旧海軍関係者だけではなく、一般の有志も希望すれば会員となることが出来た のです。

しかし当然のことながら、その中心であった旧海軍関係者の高齢化と共に年々会員数も減少し (当然会費収入も)、いわゆる “ジリ貧” 状態になった訳です。 そこで目を付けたのが海自OB会です。

当時の水交会会員の中には “旧海軍と海上自衛隊とは違うので” という意見も多かったと聞き及んでいますが、結局は背に腹は替えられず、海自OB会に正式な支援の要請がなされました。

ここで素直に考えれば、海自OB会は海自OB会として存続させつつ、水交会に対して何らかの支援や協力を行う方法もあったはずです。

当然私達はそのように考えていましたし、主旨も目的も全く別物の組織が一つになるのはおかしいと。

ところが、平成13年4月になって両会役員間の取決めにより半ば一方的かつ強引に合同してしまいました。 “発展的解消” と言えば聞こえがいいかもしれませんが、要するにこの合同をもって海自OB会は “消滅” してしまったのです。

(会費収入等の資産も全て移してしまいましたので、消滅せざるを得ませんでした。)

しかしながら、「水交会」 と海自OB会という、本来の性格も主旨も全く異なるものを一つにすること自体に無理があるのは自明の理です。

「水交会」 は海自OB会ではありませんし、あり得ません。 その代替にもなりませんし、なり得ないのです。

したがって、海自退職後に水交会会員になるのはそれほど多くはないと聞いていますし、事実、昨日のクラス会でも参加9名中会員は僅か1名。 その1名も 「コントラクトブリッジ同好会」 の世話役をするために引き入れられたのだとか。

もちろん、何も私は現在の「水交会」そのものが海自OB会でないからダメだと言っているのではありません。 「水交会」 の目的・主旨と活動内容から、それはそれで良いことであり、声援を送ることは惜しみません。 しかし、それとOB会のこととは別の話です。

だからこそ今後海自OB会はどうするつもりなのか、と言いたいのです。

現役中に金ベタを肩に着けて風を切っていたOB達、特に 「水交会」 の役員に名を連ねていた (いる) 人達には。

海自OBにとっては、まずOB会があって、その次に 「水交会」 をどうするか、ではないでしょうか?

( もちろん例え聞いたとしても返ってくるであろう答えは予想がつきます。 “いやなら 「水交会」 に入らなければいいだけ” と )

実際のところ、私と同じ意見のOBも多いと聞いています。 現に佐世保のように 「水交会佐世保支部」 と並んで 「海上自衛隊佐世保OB会」 が組織されているところもあります。

「海上自衛隊佐世保OB会」 公式HP :

これが本来あるべき姿であり、佐世保在住でない私からすれば羨ましい限りです。

そして、もし海自OB会が改めて組織されるなら、私もすぐにでも入会したいと思っています。 それはOBの一人としての務めでもあると考えるからです。

posted by 桜と錨 at 19:11| Comment(6) | TrackBack(0) | 気ままに
この記事へのコメント
貴兄の意見に同意します。
因みに、掃海屋は「掃海関係OB等の集い」言う会則無し、会費なしの極めて曖昧な集まりがありますが、これはこれとして続けていきたいと思っております。
Posted by 河村雅美 at 2016年08月06日 19:24
河村先輩、ありがとうございます。

鉄砲屋も関東を中心とした 「砲術会」 という集まりを時々やっています。

やはり、先輩後輩や階級などに関係なく昔一緒に勤務した者達が集まって気兼ねのない話しができるのがOB会ですね。

何とかもう一度 「海上桜美会」 を立ち上げて、その中で各地区や術科別などの色々な集まりが作れればと思いますが ・・・・

Posted by 桜と錨 at 2016年08月06日 23:30
初めまして。
島根県では26年前から
「島根海上自衛隊OB会」
を発足運営しております。年1回の総会、艦艇入港時の激励品贈呈、年2回の会報発行、音楽隊演奏会の広告協賛など地道に活動しております。会長は水雷幹部で元2佐の方に務めていただいてます。
因みに私は副官兼事務局会報係です。
Posted by 濱村 at 2017年03月31日 11:38
濱村さん、ご紹介ありがとうございます。

なかなか活発に活動されておられるようですね。 羨ましいです。 頑張って下さい。

もう一度全国規模の海自OB会が是非とも欲しいと思うのですが、順番で水交会の役員に就いて知らん顔をしている元金ベタ連中にはやる気はないんでしょうねえ。
Posted by 桜と錨 at 2017年03月31日 15:11
コメントありがとうございました。
現会長(水雷幹部・元2佐・生徒出身)が積極真摯な方で「島根海上自衛隊OB会」を「どんどんPRして行こう!」という考えをお持ちで艦艇広報時の激励品贈呈や広報雑事支援、上陸員への送迎便の設定など、こと細かな支援、PRに努めて下さってます。今年度は熱心な海自ファンの方々で会員の紹介がある場合は「賛助会員」として入会を認めようではないか。6月3日の定例総会の議題に盛り込んでます。
舞鶴地方総監招待行事に会員家族参加のお許しを得て来たのも現会長です。
「先登第一」を地で行く行き足のある会長です。

水交会の役員に就いていらっしゃる方々も見習って頂きたいと思います。
(私が昔お世話になった方もいらっしゃいますのであまり大きな声では言えません(笑))
Posted by 濱村 at 2017年05月23日 16:22
濱村さん、こん**は。 実に羨ましいですね。

私達OBにとってはまずOB会があってと思うのですが、水交会の役職に就いている “昔のお偉いさん” 達は全く感心がないようです。

Posted by 桜と錨 at 2017年05月23日 18:28
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