2016年07月04日

“スマートネス” の勘違い ?


もとの身内の悪口になるのは本意ではありませんが、やはりキチンと言っておくべきでしょう。

私達は、旧海軍時代からの身嗜みとして

スマートで、目先が利いて、几帳面、負けじ魂これぞ船乗り

と教えられてきました。

また現場における運用作業上の要訣として

安全、確実、迅速、静粛

と耳にタコができるくらい指導され、後輩達にも指導してきました。

これは現在の海上自衛隊にも連綿として引き継がれてきているものと思っていますが ・・・・

江田島在住で、日頃から親しくお付き合いさせていただいているNH 「脇」 さんから本家サイトの掲示板にて、去る7月1日津久茂の瀬戸を通峡する練習艦 「せとゆき」 の写真をご紹介いただきました。

0004434_s.jpg

0004436_2_s.jpg

おそらく同日の幹部候補生学校部内課程の修業者達を乗せて呉に向けて江田内を出港した際のものと考えられます。

でもこれ ??? ですね。

左錨にワイヤーかロープが引っかかったままになっています。 写真では前甲板の乗員は誰もこれを見ている者はいませんが、おそらく気が付いてはいるのでしょうが ・・・・

これ一体何なんでしょう? 「せとゆき」 のもの? それとも揚錨時に引っかかってきたもの?

第1に、このようなものを引きづりながらでは、プロペラに絡む虞もあり大変に危険です。 もし海底にあったものを揚錨時に引っかけたのなら、それが何かをまず確認することは最優先事項です。 しかもこのような状態のままで狭い水道を通るなどは。

2つ目は、“みっともない” 部内ではこういうことをすると 「百姓」 「陸 (おか )者」 と皆から笑われます。

海上幕僚長や候補生学校長を始めとする多くの人達の目の前で、新任3尉を乗せたら遅滞なく堂々と出港して “格好いい” ところを見せようとしたのかもしれませんが ・・・・

もしそうなら、それは 「スマートネス」 ということの勘違いです。

ましてや見送り側の陸からは反対舷なので見えないだろう、などと思ったとしたらとんでもない間違いです。

こういう思わぬ事態が生じた場合こそ、それに淡々清々と対処して、艦の安全と威容を確保するのが本当の 「スマート」 というものです。

前甲板で作業指揮に当たっていた掌帆長や前部指揮官 (砲雷長)、そして艦長、隊司令は一体何をしていたのでしょうか?

この様な姿を晒すことの方が船乗りとしてちょっと恥ずかしいですし、潮気が抜けていると言われてもしかたがないですね。

posted by 桜と錨 at 17:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 気ままに
この記事へのコメント
ビックリです。絶対に碇を上げた時視認しているはずなのに何故外さない?理由が分からないです。困ったものだ。今度聞いてみます。
Posted by 衣笠昌和 at 2016年07月04日 19:50
衣笠昌和さん、機会がありましたら是非。
Posted by 桜と錨 at 2016年07月05日 20:07
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/175939956
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック