2016年01月25日

オールド・セイラーの眼 (45)


◎ 第80巻 「祥鳳」

シリーズ最終の第80巻は潜水母艦 「剣崎」 から空母に改装された 「祥鳳」 で、就役直後でありかつ最終時の姿である1942年の設定となっています。

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モデラーさんとしてモニターをされているHN 「おまみ」 氏の評価記事は次のURLにアップされています。


いろいろ指摘されていますが、総合としては、

“ 全体的にあっさり&ダルめに見えますが、代わりに大きな考証ミスがなく、そこのマイナスポイントが低いので総合的に良作 ”

う〜ん、最後ですので多少は華を持たせたのでしょうか、ちょっと甘すぎるような ・・・・ (^_^;

ご存じのとおり、元々のスケジュールではこの 「祥鳳」 は第32巻で、そして 「瑞鳳」 が第80巻に予定されていましたが、連載の第29巻 「瑞鳳」 のところでも書きましたように、迷彩塗装の後者を先にするようにアドバイスし、これがイーグルモス社さんに受け入れられたものです。


そして私としては、入れ替えた第80巻は 「祥鳳」 ではなく、ラインナップにバラエティさを持たせるために改造前の潜水母艦 「剣崎」 としてか、あるいは全く他の艦をラインナップするようにリコメンドしたのですが、結局そのままとなりました。

シリーズ最終巻を飾るのには、もう少しインパクトのあるそれらしいモデルを期待したのですが ・・・・


で、問題はその出来です。

残念なことに当初の第32巻予定としてその最初のモデル・プランが送られてきた時 (3年前) に、あれこれ指摘をしましたが、結局それら全ては当時から何一つ修正されないままとなっています。

しかも同型艦の 「瑞鳳」 が第29巻に変更された時に、その誤りについて指摘して多少は修正されたのですが 、なぜか今回の 「祥鳳」 では元のとおりに戻ってしまいました。

つまり当初の企画段階での問題の多いモデル・プランのまま、そのままでモデル・デザインされ、製品化されてしまいました。 もちろん “イーグルモス・クオリティ” で。

従って今回のモデルは端的に言って全くの “祥鳳もどき” になっています。

なぜ3年も前の指摘を放置し修正しなかったのでしょう? 私がモデル・アドバイザーを降りた後、一体誰がチェックしたのでしょう?

特に、艦首・艦尾の側面形状及び船体断面形状、飛行甲板後部の平面形状、格納庫後部 (左舷) の形状などなどは、如何に1/1100スケールとはいえ目立つところですが、結局間違ったままです。

080_Shoho_model_02a.jpg  080_Shoho_model_02b.jpg

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加えてモデル・デザインもお世辞にも良好とは言い難く、シリーズ共通の問題点である装備品を含む各部のスケール相応のデフォルメは改善されず、そして隙間、段差など部品の合いの悪さは相変わらずで、シリーズの最後の最後でこの出来かと少々溜め息を禁じ得ません。

特に前部飛行甲板のよじれ、飛行甲板と格納庫との間の大きな隙間、などなどです。

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加えて、特に舷側の各スポンソン下部は、本シリーズの日本空母の例に漏れず、船体舷側とずれています。

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何故こんなことになるのでしょう? モデル・デザイン以降、製品となって出荷されるまで誰もチェックしなかったのでしょうか?


このシリーズ最後の 「祥鳳」 を見る限り、これまで私が指摘してきた本シリーズ共通の問題点は結局ほとんど改善されなかったということになります。

私がモデル・アドバイザーを降りた以降も、本連載において少々辛口のコメントをしてきたのも、多少なりとも順次改善・向上をイーグルモス社さんに期待してのことだったのですが ・・・・

シリーズ開始早々この指摘に対するイーグルモス社さんからの回答は、“シリーズを通してクオリティのレベルを変えたくない” でしたが、それはこのことだったのかと思わずにはおられません。

最後の最後で少々残念なところです。

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