2022年10月30日

『兵器学教科書 九四式四十糎砲塔』 及び 『同 付図』


本家サイトの 「史料展示室」 にて、既に 『兵器学教科書 九四式四十糎砲塔』及び 『同 付図』 については管理人が所持する複製の整形・ゴミ取り及び付図の分割図面の合成したものをご紹介しております。

この度、海人社さんのご尽力によりこれを 「世界の艦船」1 1月号増刊の 『傑作軍艦アーカイブ・スペシャル 大和型戦艦主砲塔図面集』 においてB5版サイズにて全ページを完全復刻していただきました。

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B5サイズで各ページに付図は1枚、教科書本体は見開きですが文字はそのままで十分読めますし、また特に付図の綴じ代にかかる部分も全て再現したものです。

どうか当該特集号をご購入いただいた上で、この貴重な史料をじっくりとご覧になっていただきたいと存じます。

つきましては、この刊行に合わせて本家サイトの 「史料展示室」 の当該ページを追記・修正いたしました。

    http://navgunschl2.sakura.ne.jp/tenji/59_46cm_trt_manual.html

なお、元の600dpiのものは、研究者や専門家の方々にはこれまでどおり “on demand” 方式にてご提供を考慮したいと考えております。

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2022年10月28日

『一若年士官の戦時体験記』 元原稿


私が師と仰いできた故伊藤茂氏が、海上自衛隊の部内誌 「艦船と安全」 に昭和53年10月から54年5月まで8回に分けて連載された 『一若年士官の戦時体験』 ですが、毎月発行された当時の同誌が配布先の海上自衛隊の各部隊・機関でも今では既に残されているものはまず無いこともあり、本ブログにてこれを29回にわたりその全文を掲載し、その際、現在の若い海自現役の隊員や一般の方々では分かりにくい事などについて私の補足コメントを付けたところです。

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( 当時の 「艦船と安全」 誌で連載された時のタイトル画像 )


この度、故伊藤茂氏のご遺族のご厚意により氏の遺された旧海軍・海自関係の史料の一部をお借りできましたが、この中に当該連載記事の元原稿一式も含まれておりました。

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この 「艦船と安全」 編集部への元原稿には、氏が起稿された後も何度かの再推敲の跡が残されております。

そしてこの元原稿一式の中には、各回の紙幅の都合であったのか、ご本人あるいは編集部の意向であったのか、などはわかりませんが、「艦船と安全」 の連載記事では省かれた話題についての原稿十数枚含まれおり、全文量を合わせると当該誌の連載記事1回分以上になります。

この省かれた内容には、今読んでみても大変に興味深いものがあります。 とは言っても、私のこのブログでの連載にこれらを追記するには、元々の省かれた理由が分かりませんので、「艦船と安全」 に掲載されなかった以上はプライベートな文書となりますから私の判断だけでは (^_^;


それにしてもこの 『一若年士官の戦時体験記』、有事における船乗りの心構えの一助として大変に有意義なものがあり、今の若い後輩達にも是非読み継いで欲しいと思いますが、しかしながら、“制服を着た能吏” であることが出世の方法とされる昨今の海上自衛隊では ・・・・

海上自衛隊は二言目には 「伝統の継承」 などと口を大にして言うものの、旧海軍時代のことは全く調べもしないし、勉強もしていないわけで。

例えば、一般の方々はもちろんですが、海自の艦艇勤務の隊員で、当該連載記事で出てくる 「ともせ、ともせ」 などをわかる者がどれだけいるのかと。

そしてそれ以前に、本家サイトでも公開している 『士官次室心得』 や当ブログでもご紹介した 『艦船乗員の伝統精神』 や 『運用漫談』 などで書かれていることが、候補生学校や練習艦隊でキチンと教えられているのか、と言うことです。


なお、今回故伊藤茂氏の遺された史料を拝見して、恥ずかしながら初めて知ったことは、氏は当該連載でも出てくる安下庄湾の目の前の安下庄中学校 (後の安下庄高等学校、現周防大島高等学校) からに海軍兵学校に入られたんですねえ。

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2022年10月26日

美味しいお刺身と美味しいお酒


昨日のことですが、いつもの小さなお魚屋さんを覗きましたら、久々に店頭に沢山並んでいました。

その中で一際目立ったのが活きの良い大きな鯛。 今日はこれにしよう、と。

若大将に捌いてもらって半身とアラをゲット。 半身でも大きいので、半分をお刺身に、残りを漬けにすることに。

店頭の反対側にはトコブシとサザエがトレイに並んでいましたので、これを見たら食指がついつい動いてトコブシも少々。

で、この鯛のお刺身とトコブシですので、これはとっておきの美酒 「磯自慢」 で一杯やりながらでなければ。

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鯛とトコブシはお魚屋さんの若大将お勧めで鮮度はまちがいなし、これは美味しいですねえ。

そしてこの肴に 「磯自慢」 はピッタリです。 家内も 「おと〜さん、こんな美味しいお酒は久しぶりだね」 とグビグビ。

いや 〜、こういう楽しみがあるのは嬉しいです。

今晩はこの 「磯自慢」 の残り (もう半分も無い) と、カマスの塩焼きに小さな本カワハギの煮付けの予定です。

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2022年10月23日

『艦橋勤務』 元原紙版 追加公開 !


故伊藤茂氏の著作 『艦橋勤務』 については、既に本家サイトにて文字起こし版を公開しております。

これは昭和49年に海上自衛隊第1術科学校にて教育用に印刷、配布されたものですが、当時から大変に見にくいもので、そのままでは読むに耐えられないところが多々あります。

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このため、手書きのイラスト以外の全文を私が文字起こしをしたものです。

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この度、ご親族のご厚意によりお借りした氏の旧海軍・海上関係史料の中に、この 『艦橋勤務』 の元原稿が遺されていました。

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これをディジタル化してPDFファイルとしたものを本家サイトの当該ページに追加公開しました。

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ただし残念ながら、昨今のネット事情から画質を少々落としてファイルサイズを小さくし、かつ各ページにサイトの透かしを入れておりますし、またごみ取りなどはほとんどしておりませんが、十分にお読みいただけると思います。

本資料は既に半世紀も前に作成され配布されて以降、その後その姿を見たこともありませんし、またその代わりの新たなものが作られたとも聞いたことがありません。

本資料に述べられていることは、艦艇勤務となった初級幹部が会得しておかなければならないことばかりであり、候補生学校や練習艦隊においてしっかりキチンと教えていなければならないことですが ・・・・ 最近はGPSや電子海図などを利用して技量が上がっていないのでは、と。

余談ですが、かつて私が 「きりしま」 艦長の時、夜航海で艦橋の艦長席でウトウトしていると、副直士官が 「艦橋、間もなく変針点〜」 と言う報告の声がすれども灯台の明かりが見える陸側のウィングには見張員以外おらず。 どこかと見回したらカーテンで仕切った海図台の中からGPSの表示器を見ながらだったことがありましたが ・・・・ (^_^;

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2022年10月22日

子持ち鮎


昨日のことですが、いつもの小さなお魚屋さんを覗いたら、鮎が3匹ビニール袋に入れて別にしてありました。

「あ 〜、今日は鮎があったんだ 〜、もうちょっと早く来ればよかった 〜」と呟きましたら、若大将が「それ持って行っても良いよ、ただし2匹でなくて3匹で良ければ」と。

他のお客さんから “あれば取っておいて” と言われてるけど、“今日は売れちゃった” と言えばいいから、とのことで好意で譲って貰いました。 ラッキー、ありがとうございます。 そしてどなたかは知りませんが、すみません、いただいてしまいました。

家内と二人ですので一度に全部は多いので、とりあえず2匹を先に。

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ちょっと小ぶりですが、この時期の 「子持ち鮎」 で、鮎そのものとしての風味は少し落るものの、お腹にタップリの卵は大変に美味しいです。

そして最近はだんだんレンジでの焼き方も慣れてきましたので、パリパリになった皮もこれまた大変に美味しいです。 お酒が進みます。

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残りの1匹は今晩の楽しみに。 いや〜、棚に並んでいる日本酒の瓶がどんどん空になります (^_^)

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2022年10月21日

『 艦艇長勤務参考 (その2)』 原紙


昭和49年に海上訓練指導隊群が艦艇長講習受講者に対して配布した参考資料の一つで、始めて艦艇長となる者に対する基本的な操艦法を中心として艦艇長としての心構えやあり方などについて、当時の呉総監であった中村悌次海将からの依頼 (指示?) により故伊藤茂氏がものしたものです。

したがって、前作の 『操艦日記』 や 『操艦の記録』 のようにケース・ケースに応じた具体的なつ詳細なことよりは、これらをもっと一般化した内容となっており、かつ艦艇長として求められるもの全般に亘っております。

私が持っているのは、昭和53年にこれを開発指導隊群が増刷したものです。

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今回ご親族のご厚意によりお借りした氏が遺された旧海軍・海自資料の中に、これの当初の手書き原稿一式もありました。

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この資料、今でも艦艇長講習などで配布されているのでしょうか? そして配布されていたとして、若い後輩達は本当にこれを熟読しているのでしょうか?

何しろ、昨今の海自では艦艇長として優れているとか操艦が上手いなどは何ら評価対象にはならず、単に事故無く安泰に過ごし、かつ上に対するウケが良いことが “出世” ( = “制服を着た能吏” として) に繋がる大切なこととされていますので。

早い話、入港時には横付けする岸壁に遥か遠くから1番舫を取ったら 「機械・舵よろしい」 を令して、あとはひたすらタグで押せ押せでOKというのが流行りだとかと聞こえてきますが ・・・・ (^_^;

私に言わせれば、もっとも操艦の妙を発揮できるところをやろうとしない、ということです。

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2022年10月20日

今日は焼肉へ


家内の誕生日祝いを兼ねて久々に焼肉へ。

コロナの影響もあって、お邪魔したのは1年ぶりとなるこちらの方での焼肉の名店中の名店 「雅」 さんです。

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ここは段々と美味しいという口評判が広がってきまして、最近はなかなか予約が取れませんで、家内の誕生日からは少々遅くなってしまいました。 でも幸いに今日の早めの時間は私達夫婦ともう一組のみで。

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カウンター5席と少人数のグループ3〜4組程度が座れる板の間の上がりで、まあ店構えも店内も昭和の “レトロ” です。 とは言っても決して古くも小汚いわけではありませんで、気取らずに美味しい焼肉が堪能できるところです。

残念ながら車ですので、まずはノンアルコールビールで乾杯をして

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家内は厚切りタンと上カルビ。 私は上ミノで、なかなか手に入らないコブクロは今日も無いということだったのですが、残りが少しあるということで、これと半々にしてくれました。 ここのコブクロが大変美味しいのです。 出てくる順に次々と炭火の上の網に乗せていきます。

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そしてキムチと白ゴハンです。 ここのキムチも美味しいと評判のもので、これだけで白ゴハン1膳がペロリといけます。

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更に私は生センマイ。 大変丁寧な下ごしらえがされており、生臭さは全くなく無く、ポン酢をちょっとつけると大変に美味しいです。

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まあ、いつも通りの品々ですが、久しぶりのこともあってどれも大変に美味しかったです。 もちろんここのお店のメニューにあるならどれを頼んでも間違いなしです。

う〜ん、これで美味しい日本酒の持ち込みができれば ・・・・ (^_^)

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2022年10月19日

『世界の艦船』 11月号増刊


もうそろそろ書店の店頭に並んでいる頃と思います。 『世界の艦船』 の最新号は 「傑作軍艦アーカイブ・スペシャル」 の 『大和型戦艦主砲塔図面集』 で 『九四式四十糎砲塔 兵器学教科書』 及び 『同 付図』 の完全復刻版 です。

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巻頭のイラスト及び写真ページを除き、私はて昭和19年4月に横須賀海軍砲術学校が出した教科書及び同付図の全ページを提供させていただき、更に次の記事2本を書かせていただきました。

「本書の意義と「九四式四十糎砲塔」のメカニズム」
「大和型戦艦の建造経緯とその特徴 −防御構造と運用面の課題について考える」

第1部の教科書及び第2部の同付図は戦後の昭和32年に当時の海上自衛隊術科学校に寄贈されたもので、海自部内では当時から知られているものです。

今回海人社のご厚意により、これの全頁の完全復刻を掲載していただきました。

B5版の本誌に、教科書本体は各ページ見開きで、私のA4サイズの複製から整形とゴミ取りをしてあります。 十分にお読みいただける文字サイズになっておりますし、原本のタイプ原紙の文字のズレや傾き、印刷時の濃淡などもお判りいただけると思います。

また、教科書付図は、これも元々B4サイズのものをA4サイズで複製したものに、分割された図は1枚に合成の上、各ページの整形とゴミ取りをしてあります。 この付図も十分にご覧いただけるものでしょうし、原本の綴じ代部分のところも全て欠落の無いようにしてあります。

この世界最大の戦艦の主砲及び主砲塔の構造、機構、作動要領についてお楽しみいただきたいと存じます。

また、私の記事2本は、従来からもてはやされる “すごいものだった” という感覚論・感情論や旧海軍の元技術屋さんなどの “ヨイショもの” ではなく、その長短を正しくご理解いただけるように配慮いたしました。

書店で見かけられた時には、是非手に取ってご覧ください。

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2022年10月17日

『操艦の記録』 原紙


故伊藤茂氏の著書で私が 「操艦三部作」 と名付けているものの『操艦日記』に続く2つ目の 『操艦の記録』 ですが、これは昭和43年に製本、印刷されて部内に配布されたものですが、残念ながら海自のどこが出したものかは判りません。

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図を含めて全てリタイプされたものですので、海自のどこか、であることは間違いないのですが ・・・・

この 『操艦の記録』 は伊藤茂氏が護衛艦 「きくづき」 の艤装員長・初代艦長の時代に、その時々の出入港における操艦について記録として残したものですが、前作の 『操艦日記』 と同じように元々の記録から抜粋したものです。

この度ご親族のご厚意により故伊藤茂氏の遺された資料・史料を少しお借りして整理を始めましたが、この中にこの 『操艦の記録』 についても、トレース紙の手書き原稿がありました。

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これからすると、「けやき」 や 「おおなみ」 の場合と同じように、この 『操艦の記録』 の基になった 「きくづき」 での記録そのものも残されているのではないかと思います。 それが確認できるのは今後のことになりますが。


それにしても、この 『操艦の記録』 の元原稿も、今後はどこでどのように保管・管理していくのが良いのでしょうかねえ ・・・・?

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2022年10月16日

『操艦日記』 原紙


私が現役の時に師と仰いだ故伊藤茂氏の著書で 「操艦三部作」 と名付けている一つに 『操艦日記』 がありますが、これは昭和42年に海上自衛隊第1術科学校の研究部が出している 「研究期報」 の別冊として製本、印刷されて部内に配布されたものです。

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これは伊藤茂氏がPF 「けやき」 及び護衛艦 「おおなみ」 の艦長時代に、その時々の各地の港への出入港時の操艦について記録として残したものですが、この 『操艦日記』 ではその内で本人が “あまり上手く行かなかった” 時の反省部分を抽出してを採り上げています。

この 『操艦日記』 は、図については元の手書きのまま、本文だけをタイプし直したものですが、昔私がこれをコピーして操艦法の教科書として活用したものは大変に見難いもので、そのままでは公開用とするには整形とゴミ取り、特に後者には多大な手間暇がかかります。

この度ご親族のご厚意により故伊藤茂氏の遺された資料・史料を少しお借りして整理を始めましたが、この中にこの 『操艦日記』 のトレース紙の手書き原稿一式がありました。

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う〜ん、これをスキャンしたものと、1術校のリタイプ印刷版のコピーとどちらがゴミ取りが少なくて済むのか ・・・・?

そして更に、この 『操艦日記』 の元となった 「けやき」 と 「おおなみ」 の操艦記録のそれぞれ全てが罫紙の裏を使った手書きで遺されております。

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『操艦日記』 はこの2つからのいわば抜粋ですので、本来ならばこの両艦での記録の全てを一つにした方がはるかに良かったのですが、研究季報別冊という紙面の制約上致し方なかったものでしょう。

とはいっても、『操艦日記』 そのものが今となってはどこにどれだけ残されているのか判りませんし、1術校研究季報版をその後海上訓練指導隊において艦艇長講習の参考資料としてそのまま増刷したとされていますが、詳細は不明ですので、『操艦日記』 及び 「けやき」 「おおなみ」 の記録の全てをディジタル化して後世に残していく必要があるものと考えている次第です。

もちろんこの元原稿などは、例えご遺族から海自に寄贈されたとしても、結局そのまま倉庫に眠ってしまい、そしていずれ誰かの手によって処分されてしまうであろうことは十分にあり得ることで、それではあまりに勿体なく、かつ無駄なことでしょう。

さて、ご遺族には今後これらをどうするのがベターであるかをどのようにアドバイスすべきか ・・・・

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2022年10月14日

我が師 故伊藤茂氏 命日


本日は、私が現役の時から師と仰いできた故伊藤茂氏 (海兵71期、元海将補) が2年前にお亡くなりになられた命日でした。 三回忌の法要は既にお身内の方々のみで済ませたとのこと。

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(海軍兵学校生徒時代の伊藤茂氏)

ご子息のご好意により生前お住みだったご自宅にお招きいただき、氏が遺された多くの旧海軍・海自関係資料と極めて多数の蔵書の数々を拝見させていただきました。

そして旧海軍・海自関係資料の一部、段ボール2箱分をお借りすることができました。

この資料の中には、氏がものされた海自部内資料の元原稿なども含まれており、少々お時間をいただいて整理とディジタル化を図っていきたいと思います。

享年98歳でしたが、最期までご自身の経験と研究により “船乗りとは” ということとして残そうとされていたとお聞きしております。

ただ残念ながら、私の現役時代のすばらしい 「教科書」 であった氏の著作たる部内資料の数々は、その多くが忘れられ、顧みることがまずないと言える現状になっています。

おかしなことであり、真の実力のある海上防衛力を担うための人の育成からはかなりずれていますね。 悲しく、情けないことですが。

したがって、如何に故伊藤茂氏が真の船乗りとしてのあるべき姿勢とは、そのための具体的なあり方はどうなのかを示されてきたことを、今後とも海自後輩の現役の若い諸官のみならず、一般の方々にもご紹介していきたいと考えております。

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2022年10月12日

お酒のコレクション (5)


レミー・マーチンの 「Remy Martin Extra」 です。

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これも遠洋練習航海の時に買ったものですから、もう50年も前のもので、未開封のままです。

レミーのこのボトル、今ではもう一般販売されていないようですので、いわばレアなものの一つかと。

ただ、大体がほったらかしにしていますので保存状態が悪いため、蝋の封印の一部が欠けているのが残念ですが、中身はまだまだ十分飲めるのではないかと。

また、ネットなどを見ると黄色の布袋が付いているとされていますが、当時現地で購入した時には元々無かったはずで ・・・・ ?

そして、確かレミーはこの他に透明な円形のビンの 「XO」 もあったはずなのですが、開けて飲んだ記憶は有りませんので、身内の誰かにあげたものか、こちらへの移転の際などでのゴタゴタでか、キャビネットの中に見当たりません。 う〜ん、どこに行ったのか。

まあ、コレクションとして別に拘りがあって集めた訳ではなく、海外に行った機会に免税店で見かけて気が向いたものを買って帰っただけの残り物ですので ・・・・ (^_^;

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2022年10月10日

『加藤友三郎通信 32』


FBFの一人でもある小橋秀雄氏よりNPO法人 「加藤友三郎顕彰会」 の会報誌 『加藤友三郎通信』 の第32号をいただきました。

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コロナの影響で3年ぶりとなった総会や年度事業報告・事業計画、友三郎関連記事などが簡潔に纏められております。

当該顕彰会は、広島で加藤友三郎についての研究と顕彰の活動を地道ながらも堅実に継続されており、好感の持てるところです。

私は呉の 「加藤友三郎元帥研究会」 の賛同人の一人です (でした) が、同研究会は一昨年に正装姿の友三郎の像同を建立して以来全く活動をしておらず放置状態が続いておりましたが、先日研究会のサイトや facebook ページなどのタイトルが何の断り書きも経緯の説明などの無いまま 「加藤友三郎銅像保存会」 に変わってしまったことはご承知のとおりです。

しかしながら、このことをもって同研究会は正式に消滅したものと判断されます (考えざるを得ません) ので、私は来年度以降はこちらの顕彰会に正式会員として加えさせていただこうと考えております。

当該顕彰会の来年度の総会では私も加藤友三郎についてのお話をさせて頂くことになっており、またこれまでの友三郎についての研究成果をもって、顕彰会の活動に何らかの寄与ができればと思っている次第です。

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2022年10月09日

お酒のコレクション (4)


続いて洋酒に入ります。

最初はヘネシーのコニャック 「Hennessy Extra」

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容器の瓶が、というより知名度優先で (^_^)

前面のラベルに横須賀税関の印が押してありますので、世界一周の遠洋練習航海の時に買って来たものですからもう50年も前のものですが、未開封のままです。

でもコニャックですから、まだ飲めるのではないかと思っています。

当時は1ドルが360円の固定相場の時代でしたから、本場で買ったといってもそれなりの値段でした。

美味しいツマミをご持参いただけるなら、これを開けてご一緒に一杯やっても良いかな〜、っと (^_^)

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2022年10月08日

やっと秋らしく


この2・3日は気温も下がりまして、山に囲まれた盆地の中ですので朝晩は10度台前半になり、やっと秋らしくなってきました。 (それでも昼間の室内はまだ25度近くあるんですが。)

先日お話ししたように上は夏用の薄掛けから毛布にしたのですが、下も毛布にしました。

我が家のニャンコは昨夜もいつも通り、夜食のチュールを食べた後暫くはどこかへ行っていましたが、夜中には私の足元に上がってきてゴソゴソ・モゾモゾしながら寝ていました。

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ところが! 私が寝入ったとたんに突然お腹の上に乗って来て 「ニャー!」 と。 一瞬 “えっ、もう朝になったのか” と思いましたが、枕元の時計を見たらまだ2時半。

一体何事かとニャンコを見ましたら、掛け毛布の横にきて中に入れろとの催促。 毛布の端を足で持ち上げたらスルスルと入ってきて足の間でゴロンと寝てしまいました。 余程寒いと感じたのでしょうねえ。

で、やはり4時半には中から出てきていつも通り顔をペロペロ舐めながら耳元で 「ニャ〜(チュール)」 と。

そして一緒に居間に降りてチュールを出してやったら、その後またどこかへ行っていましたが、暫くしてまた足元、というか今度は腿の間にスッポリと納まってゴソゴソ・モゾモゾしながら一緒に朝まで寝ていました。

やはりまだ毛布の中では暑かったようです (^_^)

これから寒くなって冬用の掛け布団にしたら、また今年も毎晩布団の中に入ってくるようになるのでしょうね 。

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2022年10月06日

お酒のコレクション (3)


私のお酒のコレクション (残り物) で、3種類のビールのうちの3つ目です。

今回のは 「2005 日本海海戦百周年 歴史顕彰委員会結成記念ビール」 というものです。

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銀河高原ビール(株)さんというところで製造されたものとなっておりますが、残念ながら何故か何時、何処で、何の時に手に入れたものかなどは全く記憶にありません (^_^;

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ただ、2004年2月が賞味期限となっておりますので、それ以前である事は確かなのですが ・・・・

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もちろん18年以上も前のものですから、今ではとても飲めるものではありませんので、未開封のビール缶として飾って置くだけの一つの記念品です。

こんなものも居間のキャビネットの中に残っている、というご紹介で。

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2022年10月05日

戦闘編成と常務編成


私の新談話室をまたまた “匿名お手軽何でも質問箱” と勘違いした人がおられましたが、

軍艦には分隊っていう配置があると思いますが ・・・・ (云々)

要するに、最も基本中の基本である 「艦船令」 「艦船職員服務規程」 「艦内編成令」 といった法令さえ読んでいないどころか、知りもしない、調べてもいないということですね。

もちろん、これらについては本家サイトで既に公開済みでもありますが。

それにしても、旧海軍の艦船における “分隊” というものが判らないなら判らないなりに、それなりの質問の仕方があると思うのですけどねえ ・・・・

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2022年10月04日

今年の初栗


行きつけになった昔ながらの小さな八百屋さんに栗が並んでいました。 いつの間にかもうこういう季節になったんですねえ。

ちょっと大きめでふっくらとした感じのものを一袋。

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家内が幾つかを焼き栗にしてくれました。 これはこれでなかなか美味しかったです。

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で、残りは例によって栗ご飯に。

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これもふっくらとしてなかなかでした。 栗が良いのか、家内の焚き方が良いのか (^_^)

う〜ん、でも私の小さい頃は、栗と言うのは八百屋さんでわざわざ買ってくるようなものでは無く、近くの林の中に行って誰にも拾われずにイガが付いたまま地面に転がっているものを集めてくるものでしたよねえ ・・・・

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2022年10月02日

十二糎三十連装噴進砲参考書


今週の本家サイトの更新として、遅くなりましたがご来訪75万名達成記念企画の第3弾として、「史料展示室」コーナーにおいて 旧海軍の横須賀海軍砲術学校防空部が昭和20年2月に教育用として作成した 『十二糎三十連装噴進砲参考書』 の全文をPDF版にして追加公開 しました。

  http://navgunschl2.sakura.ne.jp/tenji/tenji_main.html
  http://navgunschl2.sakura.ne.jp/tenji/66_12cm_30-tube_Rocket_Launcher_S20.html

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本史料は 「海鷹」 型空母に搭載されるものを基準として作られていますが、ご覧いただいてお判りのように、その元となった二十八連装噴進砲と構造、機能、作動などの詳細な比較が記載されており、二十八連装及び三十連装の両方について今に残る貴重な史料となっています。

とはいっても、本史料は現在2ヶ所にそれぞれ保管されていることが確認できていますが、元が手書きのガリ版を質の悪い藁半紙に印刷したもので大変に見難いものであり、かつ経年劣化もあって、どちらもそのままではとでもではありませんが公開できるようなものではありません。

そこで、2つの良い方を選んで1つに纏めたものをディジタル化し、コントラストを高めた上で何とか文字を判読できるように整形・ゴミ取りの加工をしました。 ゴミ取りは手間暇がかかりますので少々手抜きをしておりますが (^_^;

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あとは後日にこれを基に文字起こしが可能かなと思っておりますが、それでも判読不可能な文字列があり、これらは前後の文により推定して補完するしかなく、また図についてはもうどうしようも無いものが含まれています。

公開しますのは、サイズを小さくしたPDF版で印刷・加工は不可能な設定としており、かつ各ページには当サイトのロゴを入れておりますが、お読みいただく分には十分なレベルになっていると考えております。

本史料の全文が公開されるのは出版物やネット上においても初めてのことと思います。 どうかこの今に残る大変に貴重なものをお楽しみください。

なおもし研究者の方々で印刷可能、あるいは元の大きなサイズでのものをご要望の方がおられましたらお知らせください。 事情を拝見して考慮させていただきます。

それにしても、原本を保有する2ヶ所ですが、いまだに経年劣化防止やディジタル化などの措置を講ずる様子は無く、ただ単に “保管・管理している” というだけの状況のようです。 このままですともう暫くしたら全く読めない状態になるのではと思うのですが ・・・・

posted by 桜と錨 at 14:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 砲術の話し

2022年10月01日

お酒のコレクション (2)

もう10月、1年の3/4が過ぎました。 早いですねえ 〜

私のお酒のコレクションで、ビールの2種類目です。

日本では “東郷ビール” として知られる、元々は24種類のラベルのものがあった 「アミラーリ」(Amiraali) シリーズのビールの一つで、東郷平八郎の似顔絵 (あまり似ていませんが) が描かれたものです。

Beer_Togo_R040930_01.jpg

元々は1970〜80年代頃にフィンランドで作られて販売されていましたが、その後オランダで醸造・瓶詰めされて日本ビール(株)さんが輸入、販売していました。

現在ではその日本ビール(株)さんが醸造、販売しており、瓶が緑色から茶色のものに替わっていますが、いまだに瓶のラベルは昔のままとなっています。

私の手元にあるのは、オランダで醸造された時の緑色の瓶のものです。 残念ながらいつどこで購入したのか記憶に無いのですが、賞味期限が2004年となっていますから、今ではとても飲めるものではありませんが、瓶は良い記念のコレクションの一つになっています。

Beer_Togo_R040930_02.jpg

このビール、「東郷ビールなどと言うものは無いよ」 などとネットで書いておられる方がおりますが ・・・・

確かに 「東郷ビール」 と銘打ったものはありませんでしたが、この 「アミラーリ」 ビールのうち東郷提督の似顔絵のラベルを貼ったものは 「東郷ビール」 と言います。 当然ながらマカロフ提督の似顔絵のラベルのものなら 「マカロフ・ビール」 と呼ぶんです。 言わずもがな、のことですが。

そして現在の日本ビール(株)さんで醸造、販売しているものは 「東郷ビール」 と言う商品名ですね。



posted by 桜と錨 at 13:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 気ままに